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ナレーション1

ナレ1:

あるところに、男がいました。名を、あきらと言います。晶は、それなりに暮らしてきた人生の途上、社会という石ころに蹴つまずいてしまい転げた先は崖の淵、あっ、と叫ぶ間に落ちて落ちての自由落下の結果普通の人生から外れてこの有り様だよ、世間から遠のき用事がなければ外出せず、日がな一日寝て暮らしていました。そんな毎日が生きている限りは続くのであり、人生にまるで意味を見出せず晶は、死にたい、いっそ、死にたい、もう取り返しがつかないんだ、どんなことをしても、何をしても、だめになるだけなんだ、恥の上塗りをするだけなんだ、自転車で青葉の滝など、自分には望むべくもないんだ、ただ汚らわしい罪にあさましい罪が重なり、苦悩が増大し強烈になるだけなんだ、死にたい、死ななければならぬ、生きているのが罪の種なのだ、などと太宰治を丸パクリして少しばかりの悦に入る日々を過ごしていたのだけれどある日、飼っていたハムスターが死ぬという事件に世を儚み、そこから仏門に入ればよいものをどこをどうしてだか川でおぼれて死のうと考え、そうだ、憧れの太宰が入水した玉川上水に行こう、と立ち上がったもののそれは面倒だな、もっと手軽なのがいいな、などとぐずぐず思案した結果近所の川でおぼれ死ぬことに決めました。


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