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第15頁 カディル
「到着!じゃ〜!」
砂州で繋がった陸繋島に位置する港湾都市カディル。大小様々な帆船が島の埠頭いっぱいに並んでいる。
沿海には、埠頭にある船とほぼ同数の船が、埠頭に空きが生まれる時を今か今かと待ち侘びるように、帆を閉じ、錨を降ろしている。
港は、船から荷を担いだ人々が忙しなく動き、一刻も無駄には出来ぬというように、船長らしき者が急きたてる。
「いつ見ても、ここは賑わっておりますね」
「ここが、エスパーニャで最も栄えている港町か」
「えぇ。西バラタからの交易品が集うため、とても豊かな地域です。それゆえに、襲撃を受けることも多く、ここの領主は海軍を率いる立場にもあります」
「それってセキュリティ厳しいんじゃ……」
「ご心配なく。領主のペレス公とは領地も近く、古くからの仲ですので」
停泊している大型船の横を通り過ぎて、小型船用の埠頭に入る。
「所属を示すもののご提示を」
「アルカサル伯爵が娘、ソフィア・アルカサル・フローレスです。フアン・マヌエル・ペレス・デ・グスマン公にお会いしたく参りました」




