あとがき
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
AルートとBルートという、ふたつの道を描く物語は、書いている側の私にも多くの気づきをくれました。
Aルートでは、どうしても埋められなかった心の距離が形になり、離婚という結末に至りました。
ふたりは別々の未来を選ぶことになりましたが、それでも互いに傷つけ合った過去から学び、次の人生を歩き出そうとする姿は、決して“失敗”ではないと思っています。
不器用でも、選ぶ勇気を持ったふたりへのエールとして受け取っていただけたら嬉しいです。
一方、Bルートでは、壊れかけた関係の中でも「手放したくない」と願った小さな気持ちが、もう一度家族をつなぎ直すきっかけになりました。
完璧じゃないふたりが、完璧じゃないまま、それでも家を“再建築”していく――そんな姿を描けたことが、この作品の温度となりました。
読者のみなさんが、AとBどちらのルートにも、それぞれの現実味や救いを感じてくれていたら幸いです。
人の人生に絶対の正解はありません。
選んだ道をどう歩くか、その中にある感情の揺れこそが物語をつくるのだと、改めて思いました。
最後まで読み進めてくださったあなたに、心から感謝を。
また別の作品でお会いできたら、とても嬉しいです。




