紅葉の視点・燕真を助ける方法
燕真が茨城ドージに負けちゃった!ァタシの所為!ァタシが燕真にあげた『酒』メダルが、燕真をパワーアップさせてあげたと思ってたのに、燕真を苦しめちゃってたの。
茨城ドージゎ、燕真の持ってた『酒』メダルを取って、まさっち(狗塚)に「燕真の命と引き替え」で『酒』メダルを取って、燕真を放り出してたあと、超ムカ付く感じで笑って金熊ドージと一緒に富運寺に帰ってった。スゲー嫌なヤツだけど、燕真が殺されなくて良かった。・・・でもね。
「燕真っ!」
粉木の爺ちゃんが確認をしたら、燕真のお腹が妖怪の肌みたいに真っ黒になってた。燕真は霊感ゼロだがら、こんなになるまで気付かなかったみたいだけど、『酒』メダルを使ってたせいで闇に汚染されてたの。
「あとは、死を待つのみ。」
「・・・燕真が・・・死ぬ?
なに言ってんの?そんなワケ無ぃじゃん。
・・・燕真が死んじゃぅなんて有り得なぃ!!」
燕真、ァタシのせいで、死にそうになってる。でも、燕真が死ぬなんて絶対にイヤ。ァタシが許さない。燕真の体を抱き締めて、何回も何回も一生懸命に燕真の名前を呼ぶ。
「燕真ゎ死ななぃ!!ァタシが死なせなぃもん!!」
燕真の体の中で、『酒』メダルの妖気と茨城ドージの鬼印が混ざってるせいで、爺ちゃんやまさっちでも、治してあげられないみたい。
「嫌だ・・・燕真が死ぬなんて、絶対に許さなぃ!
じいちゃんが何にもできなぃなら、ァタシが何とかする!!
ァタシが、燕真の中にある悪い奴を全部追い出してやる!!」
燕真の手を握って「燕真を苦しめてる悪いヤツゎ全部いなくなっちゃっ!」ってお願いしながら念を送ったら、燕真の中にあった闇がァタシの手に伝わってきちゃった!
「きゃぁぁぁっっっっっ!!!」
爺ちゃんがァタシを引っ張って燕真から離して、直ぐに闇を祓ってくれたから良かったけど、ほんの少し闇が入ってきただけでメッチャ痛かった。
「イヤだ・・・イヤだ・・・燕真が死ぬなんて、絶対にイヤっっ!!」
ァタシぢゃ燕真を助けてあげられないのが悔しい。
「お願ぃだょ燕真!寝てなぃで起きてょ!!
寝たふりなんて止めてよぉぉぉっっ!!!」
「可能性は極めて低い・・・が、ゼロではない。」
まっさっち(狗塚)ゎまだ諦めてなくて、鬼達の去って行った富運寺を眺めてる。
「佐波木の体は、鬼印と酒呑童子の混ざり合った妖気に蝕まれている。
酒呑童子の影響力を排除して、鬼印のみになれば、浄化できる。」
「まさっち・・・それって?」
「つまり、酒呑童子を倒せば、佐波木を救える!」
まさっちゎ、妖幻ファイターになって、鬼退治に行ってくれた。いつもゎあんまり好きくないんだけど、今日だけゎまさっちが格好良く見える。
だけどね、「まさっちのおかげで燕真が助かった」とかぢゃなくて、ァタシが燕真を助けてあげたい。
「・・・んぇ?」
急にヒンヤリしてきて冷たい風が吹いて、氷柱女が現れたの。寝てる燕真を見て困った顔してる。
「酷い有様だな。
・・・此処では、延命も施せまい。」
氷柱女が呪文を言ったら、吹雪をで周りが真っ白になって、200mくらい離れた空き家の車庫にワープしてたからビックリしちゃった。
「この男は・・・・其程までに大事か?」
ァタシが燕真に寄り添っていたら、なんか氷柱女が、当たり前のことを聞いてきたの。大事に決まってるぢゃん。それなのに、ァタシのせいで燕真が死にそうになってるから困ってんだよ。それくらい聞かなくてもワカッテほしい。
「・・・燕真がいなくなるなんて考えられなぃ!!」
「生きていなければ駄目なのか?」
「そんなの当たり前でしょ!!」
「そうか・・・・・・ならば、この男を助ける為ならば、赤裸をも厭わぬか?」
「も、もちろん、燕真の為なら裸だって何だって・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・んぇぇぇぇっっ!!!?」
なんかスッゲー恥ずかしいこと言ってね?セクハラぢゃん!
「一糸纏わぬ姿で、この男の肉体を受け入れる覚悟があるのかと聞いている。
人間の‘つがい’とは、その様な行為で、心を確かめ合うのだろう?」
「ぇ!?ぇ!?ぇ!?・・・・ぁ、ぁの・・・・その・・・・」
「この男を救える可能性があるとすれば、それは、おまえだけだ。」
「突然、そんなの言ゎれても、そ~ゆ~のゎコミックでしか読んだこと無ぃし・・・
ホントなら、ロマンティックな場所で、燕真にリードして欲しぃし・・・」
空き家の車庫で、燕真ゎ寝ているだけで、優しくチューとかしてくれなくて・・・記念すべき初体験の理想としていたのと全然違う。何をどうすれば、行為に至れるのか、よく解らない。
「でも・・・燕真を助けるためなら・・・できるもん!」
決意を固めて立ち上がり、ジャケットとセーターを脱ぎ捨て、インナーシャツを半分ほど捲り上げ・・・ふと熱い視線を感じて、横目で確認する。粉木爺ちゃんが、ァタシのことをジィーッと眺めてた。
-数秒後-
燕真とのラブラブを他人に見られるのは恥ずすぎる。近くに有った鈍器のような物で爺ちゃんをブン殴って車庫の外に棄ててシャッターを閉めてから、寝てる燕真を見つめ、緊張した表情で再びインナーシャツに手を掛け、スウッと息を吸って勢い良く・・・
ガシャン!!
「んぎゃっっ!!」
インナーを胸の辺りまで捲り上げたところで、氷柱女がァタシの頭に氷柱を思いっ切り叩き付けやがった!
「ぃったぁぁ~~~~~ぃ!!!」
捲り上げたインナーから手を離して、頭を抑えて蹲る。いきなり、氷の塊でブン殴るなんてヒドクね?
「愚か者・・・妄想が暴走しすぎだ。誰が、今すぐに繁殖行為を行えと言った?」
「・・・・・へ?だって・・・燕真を助けたきゃ、燕真とェッチをしろって・・・」
「それくらいの覚悟はあるのか?と聞いたのだ。
たいたい、ただの繁殖行為で、闇に食われかけた人間が助かるわけが無かろう。
最後まで話を聞け。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・だぁってぇ~~
なら、なにやればいいの?」
「決して難しい事ではない。だが、危険はある。
場合によっては、おまえ(紅葉)も死ぬかもしれない。
それでも、試す覚悟はあるか?」
「ぁるょ!・・・そんなの、決まってるぢゃん!」
「・・・ならば」
氷柱女が「燕真の上に、闇に汚染された和船ベルトを置け」って言ったから、言われた通りする。準備ができたら、氷柱女は和船ベルトに手を添えて、「えいっ!」って気合いを入れて冷気を送り込んだ。
「これで、一時的に、闇を凍てつかせて、動きを鈍らせた。
しばらくは、霊的干渉を行っても、闇が暴走する事はないだろう。」
闇に食われた人間を救う方法。
それゎ、体内に巣くう闇を染めるほどの霊気を送り込んで、闇を洗い流すこと。それだけならば、まさっちや爺ちゃんにもできるってゆーか、霊術をちゃんとお勉強してるまさっちの方が上手。
でも、それぢゃ、傷だらけになった魂が保たない。体の中が浄化されても、闇の中で無防備にされている魂が死んぢゃう。傷付いた魂を救うにゎ、それを護る為の、術者の心が必要なの。
術者は「助けたい人」に対して、「心の中の最も隠したい部分」をさらけ出し、「触れられる」ほどの覚悟をしなきゃダメ。氷柱女ゎ、それを「裸を委ねて肉体を結ぶのと同じ覚悟」と表現した。
「力だけでは心を壊し、心だけでは闇に届かない。心と力を併せ持つ必要がある。
おまえならば、できるかもしれない。」
「なにそれぇ~?
『ァタシならできるかも』ぢゃなくて、ァタシにしかできないぢゃん!」
燕真を助けるとか、「触れられる」とか「裸を委ねて肉体を結ぶのと同じ覚悟」なんて、他の人に任せるつもりゎ無い。ァタシがやらなきゃならない。
「一番隠したぃ気持ち・・・燕真にゎ、そんなの無ぃからダイジョブ!」
「助かるも助からぬも、おまえ次第。
ここまで手を貸してやったのだ。精々、徒労には終わらせるなよ。」
そう言い残した氷柱女は、吹雪を纏ってその場から消えちゃった。きっと、羽里野山に帰ったんだね。後で、燕真と一緒に、お礼を言いに行くからね。




