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第297話「消えた巡回」
朝。
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王都北区。
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住民たちは気付いていた。
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夜。
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以前なら見えた灯り。
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巡回隊の灯り。
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昨夜は少なかった。
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誰も騒がない。
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だが。
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気付いている。
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一人のパン屋が。
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店を開けながら呟く。
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「……減ったな」
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隣の店主が頷く。
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「……そうだな」
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それだけ。
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短い会話。
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だが。
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その言葉は重かった。
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王城の問題だったはずだ。
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近衛の問題だったはずだ。
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それが。
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街へ出始めていた。
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