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第115話 終わらせる理由

―王都・上層区・エリナの部屋―


 静寂。



 すべては出た。



 言い訳も。



 否定も。



 もうない。



―エリナ―


「……」



 座ったまま。



 動かない。



 逃げない。



―ゼル―


「……」



 立っている。



 変わらない。



 あの時と同じ。



―時間―


 数秒。



 長い。



 だが。



 必要な時間。



―エリナ―


「……どうして……」



 小さく呟く。



 顔を上げる。



 震えている。



―問い―


「……そこまで……」



 言葉が途切れる。



 だが。



 意味は伝わる。



―ゼル―


「……終わらせるためだ」



 即答。



 迷いはない。



―エリナ―


「……それだけ……?」



 かすれた声。



 理解できない。



―ゼル―


「……ああ」



 短く返す。



 それだけ。



―本質―


 憎しみではない。



 怒りでもない。



 復讐ですらない。



―ゼル―


「……続いている」



 静かに言う。



―意味―


 終わっていない。



 あの時から。



 ずっと。



―エリナ―


「……」



 言葉が出ない。



―ゼル―


「……だから終わらせる」



 それだけ。



 理由として十分。



―エリナ―


「……それで……」



「……全部……?」



 震える声。



 確認する。



―ゼル―


「……ああ」



 変わらない。



 ぶれない。



―対比―


 エリナは揺れる。



 崩れている。



 だが。



 ゼルは違う。



 最初から。



 最後まで。



 同じ。



―本質の確定―


 終わらせる。



 それだけで。



 十分だった。



―締め―


 理由は単純だった。



 だが。



 それ以上のものは。



 必要なかった。




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