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デッドリィ・ストライプ  作者: 鳩峰浦
第二章 ハルシネーション・モンキーズ
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10 はぐらかすよりもっと


 「え? 職場で?」

 何の話を始めたんだ?


 「職場も、現場も。どっちもさ」

 「小松さんは、あるの?」

 「分からない」

 「……あのですねぇ……」

 

 何だその話は……。

 

 「別に根拠や証拠があるわけじゃないんだ。だけど、な。第二小隊に配属されて……いつ頃からだったか。俺の行動や、作戦状況、イザナギの運用状況、そういうのが全部、見張られている感じがして、な。お前は、そういうの無いか?」


 「えー……うーん……」


 か、考えたことも無かった……。


 シートベルトの位置を直しながら、悩んでしまう。


 ……。


 「ぷはっ」

 あははははは。


 急に小松さんが笑い始めた。


 「な、何ですか?」

 「いや、良いんだ。お前はそれでいい」


挿絵(By みてみん)


 「あ、絶対今、バカにしてますよね?!」

 「そんなことないさ。部隊に復帰できてよかったと思ってる。思いの外、早く許可が降りたもんだ。あの新しい力も、心身への悪影響は認められない、と。とりあえずそれは良かった」

 

 「はぐらかすのはずるいですよ!」

 「不安はないか?」 

 「え?」


 「不安な時は、あの力は使わなくて良い。そもそもさ、リミッターを外さないといけない現場なんて、そんな状況にしちゃいけないんだよな。だから、俺はお前がリミッターを外さなくて済むように、頑張る」


 ……。

 「何ですか、急に……」

 

 そんなの、はぐらかすより、もっとずるい。

 ほんと、子供扱いしてるから、そういうことも平気で言えるんですよね。

 いやいや、単なる部下を気遣う発言だし。

 しかし、それはそれで、そのまま受け取る訳にはいかないな。


 「必要な時は使いますよ」

 「ん」

 「それが必要なら、それで何かをあきらめずに済むなら、私は迷わないです」

 

 ちらりと、小松さんが私の方を見た。

 パチン、と押す音が響いて、ARナビが復活する。

 

 「もうすぐ着くぜ。もう腹ぺこで死にそうだ」

読んでいただいてありがとうございます!

もしよければ評価★★★★★・ブクマ、感想等いただけたらとっても嬉しいです!


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