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いかにあらむ 名に負ふ神に 手向けせば
いかにあらむ 名に負ふ神に 手向けせば 我が思ふ妹を 夢にだに見む
(巻11-2418)
いったい、どのようなお名前を持たれる神様に手向けをすれば、私が恋慕う女性を夢の中だけでも見ることができるのでしょうか。
恋慕う女性と全く逢うことができない、夢の中でも逢うことができない。
手向けをする神様がわからないのだから、おそらく近所の神ではない。
そうなると、おそらく作者は旅の途中と思われる。
そんな手がかりのなさに、恋しさは、ますます募ってしまう。




