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娘子らを 袖布留山の 瑞垣の
寄物陳思
※寄物陳思:物に寄せて思いを述べた歌。柿本人麻呂の考案したものとの伝承。上の句で物を表現、下の句で心情を述べる。
娘子らを 袖布留山の 瑞垣の ひさしき時ゆ 思ひけりわれは
(巻11-2415)
※瑞垣:神域を囲むみずみずしい垣根。「瑞」は素晴らしいものの、たとえ。
愛らしい娘たちが袖を振ると言う、その布留山の瑞垣が太古からあるように、この私も長い年月、思い続けて来たのです。
とにかく真面目に神かけて、長い年月、思い続けて来たとの思いを詠む。




