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秋つ葉に にほへる衣 我は着じ
秋つ葉に にほへる衣 我は着じ 君に奉らば 夜も着るがね
(巻10-2304)
※秋つ葉に にほへる衣:秋の紅葉で染めたような衣。現実には紅葉が衣を染める素材にはならないので、それほどの美しい衣との意味。
秋の紅葉で染めたような美しい衣は、私が着るのではありません。
あなたに差し上げれば、夜も着ていただけると思いますので。
衣を美しく染め上げ、愛する男に送った女の歌。
自分と思って夜も、大切に身につけて欲しいとの意味を込める。
古代では、衣(肌着)を、愛し合う男女が交換する習慣があった。




