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万葉恋歌  作者: 舞夢
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君に恋ひ 萎えうらぶれ 我が居れば

君に恋ひ 萎えうらぶれ 我が居れば 秋風吹きて 月かたぶきぬ

                        (巻10-2298)


あなたを思い続け、心が萎えてうなだれ、そのまま何もなく、ついには秋風が吹いて、月も西の空に傾いてしまいました。


来るはず、来て欲しい男は、なかかなか来ない。

心は萎えて力をなくしてしまっても、何の兆しもない。

ついに冷たい秋風が吹いてきて、月も傾き、夜も更けてしまった、と嘆く。


じっと健気に待ち続ける女は、秋風(飽きられた予感)を感じ、傾いてしまった月(失恋)を感じてしまったのだろうか。


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