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万葉恋歌  作者: 舞夢
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もみち葉の 過ぎかてぬ児を

もみち葉の 過ぎかてぬ児を 人妻と 見つつやあらむ 恋しきものを

                         (巻10-2297)

紅葉が散る様子を見過ごせないように、見過ごしてしまうことなどできない、あの子なのに、これからは他人の妻として見なければならないのだろうか。

可愛くて恋しくてたまらないのに。


大まかに、二つの解釈がある歌。


①思い焦がれていた娘を、他の男に取られてしまった男の嘆きの歌。


②子供の頃から可愛がっていた姪が、結婚することになり、その際に悔しがるふりをする歌。


諸注釈書では、①が多いけれど、②のほうが面白みがある。


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