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万葉恋歌  作者: 舞夢
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ほととぎす 来鳴く五月の 短夜も

ほととぎす 来鳴く五月の 短夜も ひとりし寝れば 明かしかねつも

                         (巻10-1981)


ホトトギスが来て鳴くような五月の夜は短いのです。

でも、ひとり寝なので、夜明けまでが長く、辛くてならないのです。


中国古代の物語「遊仙窟」との類似を指摘されている歌。

「昔日双眠 恒嫌夜短 今宵独臥 実怨更長」

昔日に二人で眠った時は、常に夜の短いことを嫌いました。

今宵は、一人で眠るので、実に更に夜が長いことが恨めしいのです。


尚、「遊仙窟」については遣唐使が持ち帰った伝奇小説。

主人公「張文成」が、黄河の源流を訪れる途上、神仙の家に泊まることになった。

その家で、寡婦の崔十娘、その兄嫁の五嫂らと情を交わし、一夜の歓を尽くす。

夜明けに外のカラスが騒がしくなり情事が中途半端のままになる、という筋立て。

現実は、主人公が遊郭遊びをして、その遊郭の女を仙女扱いしたらしい。

中国では早くから所在不明になり、存在したという記録さえも消えていた。

尚、明治期に魯迅によって日本から中国に再紹介された。


さて、カラスが鳴くより、まだ五月のホトトギスのほうが、情趣がある。

「勝手に借用しておいて」と言われるかもしれないけれど、今さら仕方がない。

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