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我がやどの我がやどの 萩花咲けり 見に来ませ
巫部麻蘇娘子が歌一首
我がやどの 萩花咲けり 見に来ませ いま二日だみ あらば散りなむ
(巻8-1621)
※巫部麻蘇娘子:伝未詳。家持の若い頃、交友関係があった女性。万葉集中に短歌は四首。
我が家の庭の萩の花が素晴らしく咲きましたので、見に来て欲しいのです。
あと二日ほどすれば、散ってしまいますので。
古代の「だみ」は「ばかり」と同じ意味。
花の開花を理由として、大伴家持に来て欲しい、二日以内に、早く来ないと散ってしまうのでと強要気味。
そうでも言わないと、家持は来ないとわかっていたからかもしれない。




