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うまさけ 三輪の社の 山照らす
長屋王の歌一首
うまさけ 三輪の社の 山照らす 秋の黄葉の 散らまく惜しも
(巻8-1517)
※うまさけ:美味しい酒。神酒の古称ミワの同音で三輪の枕詞
三輪の大神の御神域の山を、美しく照らしている秋の黄葉が、散ってしまうのは実に惜しく思われるのです。
日本最古の聖地三輪山を、美しい黄葉が照らす。
そして惜しまれながらも、黄葉がハラハラと散っていく。
神がかり、ますます荘厳な美しさに満ちた情景が浮かんでくる。
歌を詠んだ時期は、長屋王が藤原京に住んでいた若い頃(三十歳以前)と言われている。




