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大伴宿祢村上の梅の歌二首
大伴宿祢村上の梅の歌二首
含めりと 言ひし梅が枝 今朝降りし 沫雪にあひて 咲きぬらむかも
(巻8-1436)
霞立つ 春日の里の 梅の花 山のあらしに 散りこすなゆめ
(巻8-1437)
(巻8-1436)
すでに蕾がふくらんでいると、あの人が言っていた梅の枝は、今朝に降った泡雪に出会い、咲いているのでしょう。
(巻8-1437)
春霞の立つ春日の里に咲く梅の花は、山おろしの風には決して散ってはなりません。
作者大伴宿祢村上は、大伴氏における系統未詳。
雪に降られると梅が咲くと考えられていたらしい。




