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施頭歌 み幣取り
み弊取り 三輪の祝が 斎ふ杉原 薪伐り ほとほとしくに 手取らえぬ
(巻7-1403)
※三輪の祝:奈良県三輪大神神社の神職。「祝」は神主、禰宜に次ぐ下級の神官。
幣帛を手に取り三輪の神官が斎み清め祀る杉林の杉で、薪を伐ってしまい、危うく手斧を取り上げるところでした。
人妻、あるいは手を出してはならない女性に問題行動を起こし、あやうく制裁を受けかけた男の歌とされている。
ただ、こんな歌が詠めるのだから、その男の立場は、一応安泰。
悪友同士の宴会で、「やばかったよ」と、披露しているような雰囲気。
どこか憎めない面白い歌と思う。
 




