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時に臨みき(6)
時ならぬ 斑の衣 着欲しきか 島の榛原 時にあらねども
(巻7-1250)
季節外れに斑の衣ではあるけれど、その衣を着てみたいと思うのです。
島の榛原は、まだ実が熟する時期ではないけれど。
島は大和明日香の島の庄一帯。(石舞台古墳付近)
榛摺りは、榛の実を蒸し焼きにした黒い灰を用いる。
斑の衣は、黒模様の着物。
おそらく男性が、若々しく結婚の時期ではない美少女に、懸想をしたのだと思う。
他の男に取られる前に、我が妻としたいと、少し焦り気味。
それほどの美少女だったのだろうか、見ることができないのが、実に残念。
 




