表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
万葉恋歌  作者: 舞夢
380/1385

羇旅にして作りき(15)

玉津島 よく見ていませ あをによし 奈良なる人の 待ち問はばいかに

                          (巻7-1215)

※玉津島:和歌山市南部の雑賀離宮から沖に見えた島々。


玉津島をしっかり見ていただきたいのです。

奈良で待つ奥様に聞かれたら、どうなさいますか。

奈良の都に戻ろうと急ぐ大宮人を、土地の遊女が引き留めた歌と言われている。

おそらく宴会での戯れ歌。


潮満てば いかにせむとか わたつみの 神が手渡る 海人娘子ども

                          (巻7-1216)

潮が満ちて来れば、どうするのだろうか。

海の恐ろしい神がおられる難所を渡っている海人の娘たちは。

前歌の「よく見ていませ」に応じて、雑賀から海を見下ろし、視界に入った様子を素直に詠んでいる。


玉津島 見てしよけくも 我はなし 都に行きて 恋ひまく思へば

                          (巻7-1217)

玉津島の景色を見たとしても、私は感動しないことにします。

あまり見てしまうと、都に帰ってから、恋しく思ってしまうだろうから。

前々歌の引き留めに対する謝礼の歌。

ほぼ、社交辞令的に詠んでいる。

この歌を詠んだ大宮人は未詳。

それほどまでに、都で待つ妻に逢いたくて仕方がなかったのか。

それとも、実は接待をされた遊女は、大宮人の好みではなかったのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ