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万葉恋歌  作者: 舞夢
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梅花の歌三十二首  (3)

梅の花 散らくはいづく しかすがに この城の山に 雪は降りつ

                  大監伴氏百代 (巻5-823)

梅の花 散らまく惜しみ 我が園の 竹の林に うぐひす鳴くも

                  少監阿字奥島 (巻5-824)

梅の花 咲きたる園の 青柳を 鬘にしつつ 遊び暮らさな

                  少監氏百村 (巻5-825)

うちなびく 春の柳と 我がやどの 梅の花とを いかにか別かむ

                 大典史氏大原 (巻5-826)


大伴百代の作

梅の花が散るとは どこに散るのでしょうか ただ、この城の山には雪が降り続いているようですが。


阿字奥島は未詳

梅の花が散るのを惜しむのでしょう。私の園の竹林に、鶯が鳴いております。


作者は土師百村

梅の花が咲く園の青柳を、鬘にして、遊び暮らしましょう。


作者大典史氏大原は未詳

うちなびいている春の柳と私の家の梅の花のどちらが良いなどとは、どうして決められるのでしょうか。


一首目は、花と雪を故意に間違えたフリをして、大伴旅人氏をからかう。

城の山に実際に雪が降っているように見えるくらいに、目の前の梅の花が実に見事に満開。大伴旅人の庭の梅を賛美する意図を持つ。


二首目は、梅の花と鶯は後世の和歌などでは、春の基本的な組み合わせ。後世の歌人たちも、必ずやこの歌に影響を受けたのだと思う。


三首目は、宴を、とにかく遊び暮らそうと、宴を盛り上げようとする意図を持つ。おそらく昼間からの宴会で、もっと飲んで謡って、ということなのだと思う。


四首目は、庭の柳と梅の花の優劣のつけがたい美しさを詠う。







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