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万葉恋歌  作者: 舞夢
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また大伴宿祢家持の和せし歌三首

また大伴宿祢家持の和せし歌三首


今しはし 名の惜しけくも 我はなし 妹によりては 千度立つとも

                          (巻4-732)

うつせみの 世やも二行く 何すとか 妹に逢はずて 我がひとり寝む

                          (巻4-733)

わが思ひ かくてあらずは 玉にもが まことも妹が 手に巻かれむを

                          (巻4-734)



今となっては、名前が惜しいなどとは思いません。貴方となら何度噂されてもかまいません。


人として生きる世は一度しかないのに、なにゆえに、貴方に逢うことができずに、私はひとり寝をしなければならないのでしょうか。


私のこの思いは、これほどに強いのです。もう、玉となってもかまいません。そうすれば貴方の腕に巻く玉になりましょう。



坂上大嬢に対する熱のこもった求婚歌である。

もはや噂など気にしないどころか、貴方との噂なら、どれほど立てられてもかまいません。

とにかく、貴方と共寝したくてどうしようもないし、貴方が玉として腕に巻きつけていたいのなら、喜んで玉になりましょう。



実に「あからさま」と思うけれど、既に恥や外聞など怖れない。

むしろ、人の噂話まで、援軍につけて坂上大嬢に迫る。

二首目も、三首目も、とにかく坂上大嬢に接していたい強い気持ちの現れ。


さて、この強い求婚歌に、坂上大嬢はどう返すのか、次回以降も二人の相聞は続きます。


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