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万葉恋歌  作者: 舞夢
1382/1385

山斎を属目して作りし歌三首

山斎しまを属目して作りし歌三首

※主人清麻呂邸の山斎(林泉園池)を眺めて詠んだ歌。山斎は山中の別荘。


鴛鴦の 住む君が この山斎 今日見れば あしびの花も 咲きにけるかも

                         (巻20-4511)

右の一首は、大監物御方王。


池水に 影さへ見えて 咲きにほふ あしびの花を 袖に扱入れ

                         (巻20-4512)

右の一首は、右中弁大伴宿祢家持。


磯影の 見ゆる池水 照るままに 咲けるあしびの 散らまく惜しも

                         (巻20-4513)

右の一首は、大蔵大輔甘奈備伊香真人。


鴛鴦が仲良く棲むあなた様の素晴らしい別荘に来て、お庭を見ておりますと、あしびの花が盛大に咲き誇っているようですね。(実に素晴らしい)


池の水にしっかりと影まで映し出しながら、咲き誇るあしびの花を、こき取って私の袖に入れてしまおうと思っています。(欲しくてたまらないほど美しいので)


磯の影がしっかりと映る池の水の中に、照り映えて咲き誇るあしびの花が、散ってしまううのは、実に惜しく思います。(いつまでも、この美しい姿と楽しい宴会が続いて欲しいと思います)


仲間内の楽しい宴会を締めるにあたり、最後の主人の屋敷を褒めて、感謝の意を示す。


藤原仲麻呂専横期の、反主流派の宴会の終わりを飾る三首である。

いろんな思いのなか、聖武天皇の御代を偲んだ歌もあった。

やはり最後は宴席を設けてくれた主人に感謝して終わる。

これも、昔から続く日本人の美徳と思う。

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