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二月、式部大輔中臣清麻呂朝臣の宅に於て宴せし歌十五首(4)
八千草の 花は移ろふ 常盤なる 松のさ枝を 我は結ぶばな
(巻20-4501)
右の一首は、右中弁大伴宿祢家持。
色とりどりの花は、その季節に応じて咲き、変わっていきますが、私はいつまでも色が変わることのない、このお庭の松を結び、あなた様とのご縁も、永遠にと思っております。
色とりどりの季節の華やかな花に比べれば。松は不変で地味である。
しかし、大伴家持としては、(常緑の)松の不変を重んじた。
これも、宴会の主人に捧げる歌。




