1376/1385
二月、式部大輔中臣清麻呂朝臣の宅に於て宴せし歌十五首(2)
はしきよし 今日の主人は 磯松の 常にいまさね 今も見るごと
(巻20-4496)
右の一首は、右中弁大伴宿祢家持。
我が背子が かくしと聞こさば 天地の 神を乞ひ祷み 長くとぞ思ふ
(巻20-4499)
右の一首は、主人中臣清麻呂朝臣。
お慕いする今日の日の御主人は、磯の松のように、いつまでもご健勝のことをお祈りいたします。今、こうしてお見かけしているお姿で。
親しいあなたが、そうおっしゃってくれるのなら、天地の神に祈って、長生きをいたしましょう。
春の仲間内の宴会にふさわしい、典型的な、おめでたい歌。




