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万葉恋歌  作者: 舞夢
1369/1385

天平宝字元年十一月十八日、内裏に於て肆宴(しえん)したまひし歌二首

天平宝字元年十一月十八日、内裏に於て肆宴しえんしたまひし歌二首

※天平宝字元年十一月十八日:西暦757年11月18日。(太陽暦の1月2日頃)

※内裏に於て肆宴しえん豊明とよのあかり節会。公式行事。

 


天地を 照らす 日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ

                        (巻20-4486)

右の一首は、皇太子の御歌。

※皇太子:大炊王。(舎人皇子の子)後の淳仁天皇。


いざ子ども 狂わざなせそ 天地の 堅めし国そ 大和島根は

                        (巻20-4487)

右の一首は、内相藤原朝臣の奏せしものなり。

※内相藤原朝臣:藤原仲麻呂。


天地を照らす、太陽と月のように、天皇の御代は、永遠に続くものなのです。

何も、心配などは、いらないのです。


さあ、皆さま、おかしな行動はすることは、しないで欲しい。

この大和島根の国は、天地の神々が造り固めた国なのですから。


この年6月28日に起こった橘奈良麻呂の乱は、すでに決着済み。

そこで豊明とよのあかり節会で、天皇家賛美の歌を詠む。

ただ、ここで天皇賛美の歌を詠んだ藤原仲麻呂も、やがては乱を起こす。


それを思うと、どこまでの心を込めたのか。

天皇家など、私欲のために、「利用するだけの道具」。

仲麻呂の、強引な歌いぶりの底に、そんな傲慢な心が潜んでいる。

そんな思いを持ってしまうのは、私だけだろうか。

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