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畏きや 天の御門を 懸けつれば
作者未詳
畏きや 天の御門を 懸けつれば 哭のしや泣かゆ 朝夕にして
(巻20-4480)
※畏きや:神や天皇を讃える常套句。
※天の御門:皇居の門。天皇を婉曲に表現したもの。この歌では天武天皇。
畏れ多い帝への想いが、心にかかって離れないので 朝夕もなく、声を上げて泣いているのです。
※天皇崩御の挽歌。
※天平勝宝八歳(756)11月23日、式部少丞大伴宿祢池主の宅に集っての宴会で、大原今城が古歌を披露した。
※白鳳期の天皇を追慕していることから、当時専横を極めた藤原仲麻呂に不満を持つ人の集まりの可能性もある。




