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夕霧に 千鳥の鳴きし 佐保道をば
智努女王の卒せし後に、円方女王が悲傷して作りし歌一首
※智努女王:長屋王の妻妾。円方女王の母。亡くなった日は不明。佐保に住居があったと思われる。
※円方女王:長屋王の娘。
夕霧に 千鳥の鳴きし 佐保道をば 荒らしやしてむ 見るよしをなみ
(巻20-4477)
※兵部大丞大原今城が伝え詠んだ歌の一首。
※天平勝宝八歳(756)11月23日、式部少丞大伴宿祢池主の宅に集っての宴会で、大原今城が古歌を披露した。
夕霧の中、千鳥が鳴いていた佐保道も、これからは荒れたままになってしまうのでしょうか。お逢いする人も、いなくなったので。




