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万葉恋歌  作者: 舞夢
1354/1385

十一月二十八日、左大臣の、兵部卿橘奈良麻呂の宅に集ひて宴せし歌三首

十一月二十八日、左大臣の、兵部卿橘奈良麻呂の宅に集ひて宴せし歌三首

※十一月二十八日:天平勝宝七歳(755)11月28日。(太陽暦1月4日頃)

※左大臣:橘諸兄。子の橘奈良麻呂の宅で、雪見の宴会を開いた。


高山の 巌に生ふる 菅の根の ねもころごろに 降り置く白雪

                      (巻20-4454)

右の一首は、左大臣の作。


天平元年の班田の時に使葛城王の山背国より薩妙観命婦等の所に贈りし歌一首。芹子の裏に副ふ。


あかねさす 昼は田賜びて ぬばたまの 夜のいとまに 摘める芹これ

                      (巻20-4455)


薩妙観命婦等が報へ贈る歌一首


ますらをと 思へるものを 太刀佩きて かにわの田居に 芹ぞ摘みける

                      (巻20-4456)

高山の岩に生える菅の根のように、しっかりと降り積もった白雪の、何と輝いていることだろうか。


天平元年の班田の時に、使いの葛城王(臣籍降下前の橘諸兄)が山背国から、薩妙観命婦等に贈った歌二首。(芹の包みに添えた)


昼は田を与える(班田する)仕事で忙しいので、これは、夜が更けてから、摘んだ芹なのです。

薩妙観命婦等が、返答した歌一首。


ご立派な武人と思われるお方が、太刀を佩いて、蟹のようにはいつくばって、田んぼの芹を摘んでお有れたとは。



※二首目と三首目は、左大臣橘諸兄が宴会で詠んだ古歌。(天平元年729)のもの。

班田の時期は、同年の10月1日から、翌年の2月末日まで。

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