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昔日の防人の歌(2)
天地の 神に幣置き 斎ひつつ いませ我が背な 我をし思はば
(巻20-4426)
天と地の神々に幣を捧げ、その身を慎みながら、いてください。
この私のことを愛してくれるならば。
典型的な、妻のお見送りの歌。
天と地の神々に幣を捧げ、その身を清く慎み、道中安全のご加護をいただき続けて欲しい。
もし、家で待ち続ける私を心から愛しているのなら、それをお願いしますと、望んでいる。
過去の古い時期の防人の歌で、何らかの形で、残されて伝わっていた歌を、主典刑部少録磐余伊美吉諸君という下級役員が抄写し、大伴家持に贈った八首の第二首目。




