1334/1385
枕太刀 腰に取り佩き ま愛しみ
枕太刀 腰に取り佩き ま愛しみ 背ろが罷き来む 月の知らなく
(巻20-4413)
※ま愛しみ:ほんとうに切ないほど愛おしい。
※背ろ:愛しい夫。
右の一首は、上丁那珂の郡の檜前舎人石前の妻、大伴部真足女
※那珂の郡:埼玉県児玉郡及び本庄市の一帯。
※檜前舎人石前:防人の名前。伝未詳。
※大伴部真足女:檜前舎人石前の妻。
枕太刀を腰に帯びて、愛しくて仕方がない貴方様が、帰って来るその月が、いつのことか、全くわからないので。(不安が募るのです)




