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道しらば たづねもゆかむ もみぢばを
天地の いづれの神を 祈らば 愛し母に また言とはむ
(巻20-4392)
右の一首は、埴生の郡の大伴部麻与佐。
※埴生の郡:千葉県印旛郡、佐倉、成田市一帯。
※大伴部麻与佐:伝未詳。
天と地の、どちらの神に祈りを捧げたならば、大好きは母さまと、再び話をすることが出来るのでしょうか。
大君の 命にされば 父母を 斎甕と置きて 参ゐ出来しにを
(巻20-4393)
右の一首は、結城の郡の雀部広島。
大君の命令であるので、父と母を斎甕を据え置くように(そのままにして)はるばる行軍に参加して来たのですが。
※今更ながら、残してきた父母を気にする歌。




