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久慈川は 幸くあり待て 潮舟に
久慈川は 幸くあり待て 潮舟に ま楫しじ貫き 我は帰り来む
(巻20-4368)
※久慈川:福島県東白川郡から、茨城健久慈郡、常陸太田市、那珂郡東海村経由で、太平洋にそそぐ。
右の一首は、久慈郡の丸子部佐壮:伝未詳。
※久慈郡は、茨城県久慈郡、常陸太田市、日立市一帯。
久慈川は、変わることなく待っていて欲しい。潮船に楫をびっしりと貫き、(立派に船を漕いで)、私は戻って来ようと思っているので。
やはり、故郷の風景は旅先でも、心の支え。
変わることなく、待っていて欲しい。それが自然な人情と思われる。




