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我妹子と 二人我が見し うち寄する
我妹子と 二人我が見し うち寄する 駿河の嶺らは 恋しくめあるか
(巻20-4345)
※うち寄する:駿河にかかる枕詞。
右の一首は春日部麻呂。※伝未詳。
私と愛しい妻と、二人で眺めた駿河の山(富士山)は、本当に恋しく思われます。
父母が 頭かき撫で 幸あれて 言ひし言葉ぜ 忘れかねつる
(巻20-4346)
右の一首は、丈部稲麻呂。
父と母が、私の頭をなでてくれて、無事に幸せに帰ってきて欲しいと、(出発の時に)言ってくれた言葉が、忘れられないのです。




