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春日野に 斎くみもろの 梅の花
大使藤原朝臣清河の歌一首
春日野に 斎くみもろの 梅の花 さきてあり待て 帰り来るまで
(巻19-4141)
※斎くみもろの:「斎く」神事のために盛り土をして、祭壇を築くこと。「みもろ」は木を植えて神を招き降ろす場所。藤原氏の祖先神を祀ってあった。後の春日大社になる。
春日野で祀る神社の梅の花は、咲き続けて待っていて欲しいのです。
私が唐の国から帰って来るその日まで。
※藤原清河は、 藤原北家の祖である参議・藤原房前の四男。 唐名は 河清 (かせい)。 遣唐大使として入唐し、阿倍仲麻呂と唐朝に仕えたが、暴風や安史の乱により日本への帰国は叶わず、在唐中に死去。




