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万葉恋歌  作者: 舞夢
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神風の伊勢の浜荻

碁壇越の伊勢国に往きし時に、留まれる妻の作りし歌一首

神風の 伊勢の浜荻 折り伏せて 旅寝やすらむ 荒き浜辺に

                     (巻4-500)


伊勢の浜荻を折り伏せて、今頃、私の夫は旅の仮寝をしているのでしょうか。

荒れたような寂しい浜辺で。


※神風の:伊勢にかかる枕詞。


旅に出た者は旅先での不安な心を鎮めようと、家に残してきた妻を一心に思って歌を詠みその心の不安や動揺を鎮めるけれど、家に残った妻もまた、時に旅先の土地の神や道々の霊に祈り、夫を思って歌を詠むことでその旅の無事を祈った。


この歌もそんな妻が旅先の夫の無事を願って詠んだ一首というのが、一般的な解釈。

ただ、妻が旅行中の夫の「夜遊び」を不安視するとも取れる。

伊勢の浜荻が、伊勢の浜の遊行女となり、それを「折り伏せ旅寝やすらむ」は、「伊勢の浜の遊行女との共寝」、「荒き浜辺」は「新しい寝屋」。


じっと帰りを待つだけの妻としては、そんなことをしたら、その寝屋は、必ず荒いもの(良くないこと)になってしまいますよ、何しろ神風の伊勢の国なのですから・・・そんな戒めを込めた祈りのようなものも感じるのだけど、どうだろうか。

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