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『転生したらRPGの主人公でした』  作者: 新米オッさん兵士


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16/16

第16章 帰還、そして新しい始まり

魔王を討伐し、全ての条件を満たした瞬間、俺とタカシは現実へと還ってきた。


俺の部屋で目を覚ました数日後。

タカシとファミレスで長時間話した直後、タカシがスマホを操作しながら言った。

「ユウタ……見てこれ。」

画面に映っていたのは、X(旧Twitter)とゲーム内フォーラムの嵐だった。

【伝説すぎる】巨大移動要塞で四天王を物理的に踏み潰す勇者と建築士

【バグ?】勇者が自分で全力絶叫しながら戦ってる

【歴史的瞬間】要塞で魔王城に突撃 → 魔王即死

【プレイ動画】他のプレイヤーが遠くから撮った神プレイ集

再生回数はすでに数百万を超え、世界中のプレイヤーが「何あれ!?」「制作側が仕込んだイベントか!?」と大騒ぎになっていた。

特に俺の「うわああああ!!」という絶叫と、タカシの要塞が山を削りながら進む姿が、

ネタ動画として爆発的にバズっていた。

俺は頭を抱えた。

「うわああああ……

俺、勇者として格好良く魔王倒したかったのに……

結局『絶叫勇者と要塞変態』のコンビとして世界中に晒されてるじゃねえか!」

タカシは笑いながら言った。

「でもこれ、めっちゃ話題になってるぞ。

公式アカウントも『想定外のプレイによりサーバーが熱狂しています』って、

半分困惑しながら宣伝してるし。」


さらに数日後、制作会社から正式な招待状が届いた。

「星野勇太様、タカシ様

弊社より、極めて重要なご提案がございます。

ぜひ本社にお越しいただけますでしょうか?」


制作会社の特別会議室。

社長、開発責任者、広報部長が勢揃いしていた。

責任者が興奮気味に言った。

「あなた方が起こした現象は、ゲーム史上前例のないものでした。

SNSで爆発的にバズり、世界中で『本物の物語』として語られています。

NPCが自ら意思を持ち、プレイヤーと共に世界を変える……

我々が作ったはずのゲームが、勝手に『生き物』になったんです。」

社長が身を乗り出して本題を切り出した。

「そこで提案です。

あなた方二人に、弊社の次期大型タイトル『新プロジェクト』の公式プレイヤー兼クリエイティブアドバイザー』になっていただきたい。

俺とタカシは同時に固まった。

社長は続けた。

「完全新作の次世代VRMMORPGです。

あなた方が『Brave New World Online』で成し遂げたことを、

今度は公式に、世界配信しながら再現したい。

報酬は破格、制作チームと直接意見交換しながら、

自由に世界を冒険・拡張していただけます。」

タカシの目が輝いた。

「マジで!? 俺、建築好き放題やっていいんですか!?」

俺は即座にタカシを肘で突いた。

「待て待て!

俺たちはやっと現実に戻ってきたんだぞ!?

またゲームに人生捧げるのかよ!」

社長が笑顔で言った。

「もちろん強制ではありません。

ただ、あなた方が生み出した『絶叫勇者と要塞建築士』の伝説は、

既に世界中で語り草になっています。

この熱を、次のゲームに繋げたいんです。」

俺はタカシと顔を見合わせ、長いため息をついた。

「……タカシ、お前はどうしたい?」

タカシはニヤリと笑った。

「俺はやりたい。

今度は公式に認められて、堂々と創造的プレイができるなんて夢みたいだ。

ユウタ、お前が主人公で俺が相棒……どうする?」

俺は頭を抱えながらも、口元が緩むのを止められなかった。

「はぁ……お前とまた一緒にやるのも、悪くないかもな。

でも条件だぞ。

俺が『普通のRPG進行』を主張したら、ちゃんと聞けよ。

要塞はほどほどに。」

タカシが大笑いした。

「了解! でも少しは建築させてくれよな!」

社長と開発チームが安堵と興奮の表情で頷いた。

「ありがとうございます。

あなた方のような『本物のプレイヤー』と一緒に作れるゲーム……

今から楽しみでなりません。」


数ヶ月後。

俺とタカシは、新プロジェクトの公式プレイヤーとして、

再びVRヘッドセットを被っていた。

新しい世界が広がる。

ログインした瞬間、俺はタカシに向かって言った。

「いいかタカシ。今度はちゃんと——」

「わかってるって!

……最初の拠点、ちょっとだけ大きくしていい?」

「却下!!

うわああああああ!!

またこのパターンかよおおお!!!」

新しい世界に、二人の笑い声と絶叫が響き渡った。

『Brave New World Online』の物語は終わった。

しかし、星野勇太とタカシの冒険は、

現実でも、ゲームの中でも、

まだまだ続いていく——。

『転生したらRPGの主人公でした』 完

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