絶体絶命
記念すべき第10話です!
是非ご覧ください!
魔法を覚えてから”王都エルホワール”を目指して数日がたっていた。
道中数え切れないほどの魔物をフェルトを使ったクロスボウで倒していった。
「アテネ、この魔法はどうやったらレベルが上がるんだ?」
『魔法は使う度に経験値が入るからたくさん使えば使うほど早くレベルがあがるわ』
魔法は魔物を倒す度じゃなくて魔法を使う度に経験値が入るのか...
『それと!魔法の使い過ぎには注意しなきゃだめよ、使う度に魔力が消費されてもし魔力が0になったなら半分以上魔力が回復するまで動けなくなってしまうわ』
「え、それはやばいな。もし戦闘中だったらタコ殴りじゃないか」
『そうよ、だから魔力がなくなってきたらすぐに魔力回復のポーションを飲むことね』
そんなの魔力回復ポーション必須じゃないか、次の村で買おう。
もうその辺のスライムやストレイボアくらいなら難無く倒せるようになってきたからそろそろ新たな刺激も欲しくなってきた。
「なあ、前にいる人達はなんなんだ?俺たちと同じ冒険者なのか?」
前から馬車に乗った男と数人の武装した人達が歩いてきた。
『いいえ、あれは行商人と護衛達ね旅人や冒険者に道具を売り歩いているのよ』
「すげぇ便利だな」
『ええ、でもその反面街で売ってる相場の3倍近くで売ってる行商人も少なくないから気をつけなくちゃいけないわね』
3倍ってだいぶぼったくりじゃん。
俺たちは行商人と目を合わせることもなくすれ違った。
しばらくそのまま歩いていると後ろからガシャン!という破壊音と悲鳴が聞こえてきた。
「おいアテネ!さっきの行商人達だ!」
俺たちは破壊された馬車に下敷きになっていた行商人の下に駆け寄った。
「おい大丈夫か?なにっがあったんだ!」
「ま、前からオークが向かって来たんだ...奴が手に持った大剣を振り下ろしてこのざまだ...護衛の3人も全く歯が立たずに連れてかれちまったよ」
「そのオークって奴はどこに向かったんだ」
『ちょっとカナメ!魔法が使えるようになったからって勝てるような相手じゃないわ!普通のオークは大剣なんて持たないのよ!それにオークは普段大人しいのよ、何か裏があるわ!これはギルドに依頼して私達は一度近くの村に戻ってギルドの救援を待つのよ!』
「そんなことしてる暇ないだろ!3人が連れていかれてるんだぞ、俺たちは村に戻ってのんびり待ってろってゆうのか!?そんなの俺には出来ない!」
『わかったわ、あなたがそこまでいうのなら私も止めないわ。でも無茶はしないで!私はすぐに村に戻ってギルドに連絡するわ!それまで絶対に無理はしないで』
「ああ、ありがとうアテネ。頼んだぞ」
『ええ。それまで生きてなさい』
俺は行商人からオークが向かったであろう場所を聞き出し洞窟に向かった。
「ここがそのオークがいる場所か血生臭い匂いで鼻が曲がりそうだ」
道なりに進むと先に灯りがついているのが確認できた。
俺は岩陰に隠れ灯りの方へと視線を向ける。
嘘だろ!その先にいたのは3メートルは超えるであろう巨体の大剣を持った魔物だった。
あれが行商人達を襲ったオークだろう、よく見ると口の周りに血のようなものがべっとりと付いていた。
周りに3人の護衛の姿はない。まさか...
ゆるせない!!
「うおぉぉぉ!フェルト!フェルト!フェルト!」
俺は無我夢中でフェルトと叫びクロスボウで矢を打ち続けた。
「フェルト!フェルト!フェルト!」 ドドッドドッドドッ
何発打っただろうか、少なくとも数百本は打っている。
オークは倒れこみうめき声を上げている。
「どうにか倒せたみたいだな、」 俺の魔力も底がつき動けなくなっていた。
ウゥゥゥゥ 奴はうなり声をあげて立ち上がった。
「嘘だろ...もう動けなっ」 ぐぁっ!
奴は無造作に俺を掴み思い切り壁に向かって放り投げた。
痛い...骨が折れているようだ。おまけに魔力切れで動けない。
「はぁ..はぁ..はぁ..痛い痛い痛い!」
こんな所で終わりなのか?あの時あんな事言わずに大人しくアテネと一緒に村に引き返せばよかった...
前からオークがゆっくりと迫ってくる...どうやらここまでの様だ。意識が遠のいてゆく...
『..メ...』..アテ..ネ?
『..ナメ...』..アテネ...なのか?
『カナ..メ!』..アテネ..なのか!
第10話ご覧いただきありがとうございます!
カナメ絶体絶命!果たしてカナメの聞いた声は現実か...それとも幻か...
第11話乞うご期待ください!




