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49 プライバシーの侵害

最近この小説読み直したりしたんですけど、ソラのキャラがぶれっぶれでした。こんな設定すらしっかりしてない小説を読んでくださっている皆様、ありがとうございます。これからもぶれっぶれの作品になると思いますがよろしくお願いします。

 鱗が舞い上がる。浅い傷口ができ、血が滴る。


 エイリャの魔法【暴風砲】は、寸分たがわずポイズンスケイルリザードに命中した。


 ただ、それでも絶命には至らない。再び鱗を生やそうと体勢を整えようとしている。


 「クソが!」


 ダーさんがたたみかける様に連続で剣劇を放っているためなかなか生えてこないがそれも時間の問題だろう。


 ま、そんなのみすみす許すはずないけどね。


 自分の指を噛み、血を出す。


 「【血液支配】操作、固化」


 ドクドクと流れてきた血が、ポイズンスケイルリザードに向かう。


 「ギィャッ!・・・」


ダータイトの剣劇をさばくのに夢中になっているので近づいてきた赤い液体には気づかず、硬質化したそれに貫かれる。


 本来ならば、その刺突も物理的な攻撃のため効かないが、先のエイリャが放った魔法のおかげで鱗はほとんどはぎとられている。血液はその無防備な肉を寸分たがわず貫いたのだ。


 まだ少しついている鱗に当たらなかったのは【空間把握】で鱗の位置を把握し、ついていないところだけを狙った結果だ。


 同じく【空間把握】でポイズンスケイルリザードの鼓動がだんだん小さくなっていくのが分かる。


 おっと、血、血忘れてた。


 「【血液支配】操作っと」


 〈【悪魔吸血】(デビルバンプ)並びに【超幸運】の使用を確認〉


 〈スキルの獲得・・・成功しました〉


 〈スキル【毒鱗】の劣化スキル【弱毒鱗】を獲得しました〉


 今回のスキル獲得率凄い!良い奴ばっか当たるじゃん。【弱毒舌】は使わんけど進化したし。ウハウハだね。


 「ユウナギ・・・すまない。助かった」


 ダーさんが話しかけて来た。自分たちで倒せなかったことが悔しいのか少し申し訳なさそうに。


 「べっつに―。・・・それよりエイリャは?」


 適当に返し、そういえばエイリャはどこだろうと思ったので聞いてみる。


 「エイリャは・・・あそこだ」


 そう言ってダーさんが指さしたところにエイリャはいた。驚いたことに魔法を放った位置から一歩も動いていない。その場で崩れ落ちるように座っている。


 え?何、落ち込んでんの?面倒くさっ。


 『凪』

 『おっと失礼』


 相変わらずパルさんはプライバシーの侵害を犯し続けてますね。


 「エイリャ、そんなに落ち込むなって」


 近づいていき、取り敢えず慰めの言葉でもかけるように心がけてみる。慰めの言葉なんて夕相手だったら言わないから何言ったらいいか分かんないけどね。


 「まあ、あいつ倒せたのもエイリャが鱗を削いでくれたおかげだしさ、別にとどめをさすことにこだわらなくても良いんじゃないか?」


 これは俺の本音だ。実際エイリャがいなかったらもう詰みの状態だった。唯一使える攻撃用の魔法は【毒弾】だけ。


 相手は毒属性だったし、そこまで威力も無いので鱗を削ぐことは出来なかっただろう。


 慰めの言葉をかけたもののエイリャは顔を上げようとしない。どんだけショックだったんだよ。


 すぅーすぅー。


 「・・・」


 寝てた。


 そりゃ、顔上げないわけだよね。だって聞いてないもん。・・・はぁ。何やってんだろ俺。





 その後、少し休憩をはさむとエイリャは起きた。どうやら安心し、緊張が解けて眠っていたらしい。


 まったく。俺の貴重な慰めイベントを無駄にしやがって。


 「じゃ、ここでお別れだね」

 「そうだな・・・解放されてもまた奴隷商に捕まるようなへまはするなよ」

 「しないよ!」


 別れ話もなんだから少しいじってみるとエイリャがすかさず返してくる。


 「ここから出たらどうするのよ?」

 「まずはエイリャの開放。その後はやはり亜人国に行く予定だ。あそこは基本人族も獣人族も自由に暮らせるからな」

 「おいしいものある?」

 「貿易などはやってないが亜人国独特の料理などがあるらしい」


 パルとソラはダーさんの今後について聞いているのか・・・ってちょっと待て。


 「何で見えてるんだ?」

 「「「今更?!」」」


 結果、【霊覚】が凄すぎることが分かった。でもさ、確かに精霊も『霊』ってついてるけどさ、幽霊とかの『霊』じゃないの?『霊』の範囲が広すぎんだろ。


 あとダーさんのスキルがやっぱりすごすぎ。外れないんじゃない?やっぱ血、吸っとくべきだったか・・・。


 「ダーさん血出てる。治すから見せてみて」

 「血?そんなもんないように見えるが?それにお前治癒魔法とかできたのか?」

 「大丈夫。これでも浅く肌を斬るのは得意」

 「ちょっと待て!右手で持ってるの明らかに凶器だよな!?」


 油断して腕を出したところでぷすっと刺して直ぐ回収するつもりだったのに。勘の良い奴はこれだから嫌いなんだよ。


 二十一層へと続く階段の傍に転移陣があり、そこにダーさんとエイリャが移動する。その転移陣に乗り終わると同時にそれが淡く輝きだす。


 「じゃぁね」

 「見かけたら声をかける」

 「四十層まで行ったら俺も亜人国に行くから。そん時は宜しく」


 その言葉発し終わると同時に最後にひときわ大きく輝いたかと思うと、ダーさんとエイリャは消えた。


 「さて、攻略しますかね」

 「これからはスピード上げていくの?」

 「いや、逆に落ちるかも。三人で行動することに慣れてしまったからな。ちょっと勘を取り戻すためにもしばらくはゆっくり行こう」


 「なにするの?」


 この部屋の中心部に戻ってくるとソラが不思議そうに聞いてきた。


 「アサシントカゲの解体。スキル手に入らないかと思って」


 【血液支配】固化で大きめの包丁モドキを作って適当に分解していく。四肢を切り離して、頭部を切断。その後は臓器を傷がつかないように外に出していく。


 この作業が存外に難しく色々なものがはじける。胃袋を破って中身が飛び出して来た時はマジで吐くかと思った。


 因みにこの作業を5回繰り返しても【解体】は手に入らなかった。


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