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夕11 めっちゃ分かる

最近4日に一話更新が定着しつつありますね。・・・何とか脱出しないと・・・。

目覚まし時計がないこの生活にも慣れ、今では大体時間通りに起きる事ができる。


だが、


「さすがに二人でベットの上というのは慣れないのですがそこんとこどう思いますかね?ツグ」

「私は主人殿(あるじどの)と同じ寝床で寝れて嬉しいです!」


そういうのを聞きたいんじゃないのだけど。


寝る時はセフィの部屋に行ってたのに一体いつ潜り込んだんだよ。


そう思いながら体を起こし、着替えを始める。


ツグはここで着替えるわけではなく、セフィの部屋に戻っていく。さて、何のためにここに来たんだろうな?十中八九俺目当てだろうが。


その後ツグと合流し、収納して食堂へと行く。


以前ツグと収納しないと約束したが、まさか皆がいるところに連れて行く事は出来ない。そう言うと「収納してください」と渋々ながら言われた。


留守番と収納を天秤にかけて俺と一緒にいられる収納を選んだという事だろう。




朝食を食べた後、いつもはセフィと一緒に例の更地に行って修行するのだが、今日は皆と稽古場に来ていた。


王に来るように言われたのだ。セフィも。


魔王を撃退しようとして返り討ちにあってしまった騎士たちが回復し、今日から稽古をつけてもらえるようになったから、それを言うためかな?


今まで少し騒いでいたクラスメイト達が王が姿を現した途端黙った。


「さて、勇者諸君よく集まってくれた。騎士たちが回復したのじゃが、これからの稽古は初日と同じく一人に一人の指導者をつけることにする」


エリオスさんが若干安心しているように見えなくもない。あれだけの数を一人でなんて無理だしな普通。俺の思い込みかもしれないけど。


「セフィ・ウラノスよ。魔王によって()いた指導官の代わりを受けてくれたことを感謝する」

「そんな(かしこま)んないでよ。面倒見たって言っても実質見てたのは一人だけだし」


王にその態度はないだろお前!?怒られるぞ!?そこの兵士なんて握りこぶしをプルプル震わせてるし!


「そうは言えど貴殿はSランク。その人類最上位の者の指導はその者にとっても素晴らしいものだったろう。報酬は後程用意する。ご苦労であった」

「エルっち、その事なんだけど私まだ辞めるつもりないから」


エルっち!?何言ってんのお前!相手王だぞ!?頭沸いてんじゃねぇのかあいつ!?何か・・・あ、エリオスさんも頭抱えてる。分かるその気持ち、めっちゃ分かる。


「貴様!国王陛下になんというもの言い!我慢しておればぬけぬけと・・・。Sランクといえどタダでは済まんぞ!」


やっぱあの人の態度っておかしいよね。俺だけがそう思ってたわけじゃないんだ。良かった。


でもあの兵士可哀そうに。正しいこと言ってても武力では叶わないんだよな。


「よい。此奴とは昔からの付き合いじゃ。許してやれ。だがセフィよ、一応儂も王の身故、その呼び方はよしてもらいたいのじゃが」

「了解。いや、了解いたしました。かな?」


セフィ、そんなことよりクラスメイトの殺気もヤバいんだけど。軽いから、ウザいとかそういうのだろうけど。


なんか授業参観で出来の悪い子供を見る母親みたいな気持ちになるんだけど。子供がいなければ母でもないから多分こんなんだろうなってのだけど。


「それで、辞めないとはどういう意味かのう?」

「ああ、気が変わったからもう少し指導を続けるという意味だよ」


兵士騎士、クラスメイト達のほとんどが嫌そうな顔をするのが分かった。そんな顔しないのは王とエリオスさんと霜月さんくらい。王なんかは逆に嬉しそうにしている。


てか今思ったけどセフィ、精神魔法使ってないよな?


「そうか。なら勇者の次に伸び代のあるヒロト殿に―――――」

「あ、私シノムラ君の指導するんで。はい、この話終了」


もうこいつには何も言うまい。その瞬間皆そう思っただろう。


「ゴホン。ではエリオス」

「はい。勇者方、騎士達も回復したことですし今日より午後からも稽古を行おうと思います」


エリオスさんのその言葉にクラスメイト達がざわつき始める。


え、いや目的何か覚えてんのか?魔王倒すんだぜ?時間にそんな余裕があるわけねぇだろ。


その後、弘斗や霜月さんがその事について伝えることで納得してくれた。


俺からしたらやっと午後も稽古していいと言われて嬉しかったほどなのに。


「ではこれから稽古を――――――」

「ちょっと待ってください」


エリオスさんの言葉を弘斗が遮る。


早く稽古させろよ!


「おかしくありませんか?騎士達がもう回復してるなんて」


は?何言ってんだ?


「魔王なら皆殺しにすることは簡単なんじゃないですか?」


衝撃が走る。


殺す。即ち死す。考えてないわけじゃなかった。でも、騎士達が死ななかったことで何とかなると思っていた。


と、言うのが皆の考えだろうが、俺死ぬつもりないし。その為に頑張ってるんじゃん。


むしろそれっくらいで衝撃が走ってるんだとしたらお前ら稽古どんだけ楽なもんだと思ってたんだよ。


死ぬのが怖くないと言うつもりはない。けど、その命を賭してでも取り戻したいものがあるんだよ。


「確かに。言っては何ですが騎士達のランクはSと比べるとかなり低い。それを一人も殺さずにするというのはどういうことでしょう?」


あ、俺も霜月さんの言ってることは気になる。皆固まってるけど、覚悟決めたら再起動するだろ。


『セフィ、どう思う?』


この前新しく獲得した【念話】でセフィと話をする。


『一番考えられるのは凪姫が「殺しはしないで」と言った可能性かな』


あー、成程。状況的にはそれしか考えられないけど凪の性格からしてそんなこと言うか?


結局その後、結論は出ないまま終わり、稽古を始めることになった。




最近の稽古は【騎竜】を使ってセフィと戦闘することが多い。何でも「考えるな感じろ!」という精神らしく、実戦で覚える形になっている。


ハンデとしてセフィは武器無し、スキルは【剛力】以外使わないというのだったというのに負けてばかり。


そして今日も昼までの間に身体が動かなくなるほどやったが無理。頑張んなくちゃな。


そして昼からは新しいスキルの獲得、技量上げ。


〈技量が一定に達しました。スキル【怪力】【堅固】【連携】【槍術】を獲得しました〉




稽古が終わり、部屋に戻るとやはりセフィがいた。


呑気にお疲れーとか言っている。


「あ、そうだシノムラ君」

「?」

「そろそろこの国出よっか」

最後、セフィが国を出ることを告げる様に変更しました。作者の勝手な都合で改稿して申し訳ありません。

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