15 ドンマイ(笑)
「魔法、だ、と・・・?」
「そう、魔法」
「俺でも使えるのか?」
「スペル持ってるんだよね?なら使えるんじゃないのかな?」
ついに魔法を使える時が来た。
【精霊魔法(空間)】精霊と協力し、魔法を使うことが出来る。魔力を使い【精霊召喚】をすることで契約精霊を呼び出すことが出来る。また、使用可能魔法は技量により増やすことが可能。
使用可能魔法
【空間把握】自分を中心とした半径10メートルの範囲の情報を把握する。しかし、情報が多すぎるため、脳が破壊される可能性あり。意識する事で把握する情報を絞ることが可能。範囲は使用者の技量に依存。
ただ、【精霊魔法】って普通の魔法とどう違うのだろうか。協力ってどう言うことなんでしょう。
「魔法と精霊魔法って多分違うよな。どんな風に違うんだ?」
「あまり変わらないよ。違う点は魔法は魔術式を構築するときに杖とかを媒体にして使うのに対して精霊魔法は精霊を媒体として使う魔法なんだよね」
うん。分かるわーめっちゃ分かるわー(棒)。
「で、つまり?」
「魔法を使うときに使う杖は魔術式を構築するためのいわゆる魔法道具ってやつで、精霊魔法は杖の代わりに精霊を使うってこと」
うん。分かってた。分かってたよ。一応の為に聞いただけだから。決して分わからなかったわけじゃないから。
「魔法を使うには杖か精霊が必要と。そう言う事だな」
「それ私が言ったよね。・・・まぁいいよ。合ってるよ、それで。あ、でもあくまでやりやすくするだけだから無くても使う事はできるよ。魔法操作とか凄いうまくないとできないけど」
俺にはソラがいるし、今は媒体なしでやらなくても大丈夫かな。
「精霊魔法の使い方は?」
「それはソラちゃんに聞けばいいじゃん。私精霊魔法使った事ないし」
えっ?ソラ分かんの?
「わかるー」
俺の考えが顔に出ていたのか、それとも俺の考えが意思疎通によって分かったのかソラが言う。
「本当?」
「うん」
「教えてくれる?」
「いいよー」
「ししょぉぉぉぉー!」
「ししょう?へへ、ししょーししょー」
「お師匠様ぁぁ!」
ソラの機嫌が凄い良いのが分かる。
うん。チョロイ。俺の周りってそう言うのがよく集まるのかな?扱いやすくて良いが。
「取り敢えず宿に行こう。正直言って疲れたよ。一番最初の空間魔法なら宿の中でも十分に出来るだろうし」
シエラがそう言って歩き出したので俺達もついて行く。
それにしてもシエラって案外体力少ないのかね。それとも別にシエラを疲れさせる要因があったのかね?
・・・・あ、はい俺ですね。分かります。
宿はこの町ではそこそこ良い方のとこだった。
魔法の失敗で壊したらどうしようと思いながらら魔法をする事にした。
はい。やります魔法。今までどれだけ我慢してたか知ってますか?もう待ちきれないんですよ。部屋壊したらシエラになんとかして貰えばいいし。大丈夫、魔王なんだからそれぐらい楽勝楽勝。
シエラとは流石に別の部屋になったが、なぜか俺の部屋に遊びに来ている。つまりなすりつけることが出来るという事だ。
そんなこと知る由もないシエラは呑気にベットの上で寝転がってゴロゴロ。なに?構って欲しいの?かまってちゃんかよ。
そんな事より魔法。魔法大事。
「まりょくこめながらえいしょうするのー」
俺が魔法やろうと言うと、ソラがそう返して来た。
無茶振り来たぁぁ。魔法初心者だし、詠唱とか教えてもらってないんですけど?
「詠唱って何言えばいいんだ・・・?」
「わからない?」
知らん。
「んー、かんかくで?」
感覚、そう言われてさっきの【精霊召喚】のときもなんとなくそれっぽい詠唱が頭の中に浮かんできたのを思い出す。
取り敢えず物は試しとやってみる。すると本当に浮かんで来た。
因みに本来詠唱はスペルの能力であり、‶詠唱中に自動で魔術式が構築される″というものだ。
だから詠唱はなくてもいいがその場合魔術師を自分で構築しなければいけないらしい。
スペルを持っていて媒体がない場合は構築が難しいので詠唱が長く、かける魔力も多くなるのだとか。
詠唱に集中する。魔力が流れていって魔術式が構築されていく。詠唱が終わると同時に魔術式も完成する。
「【空間把握】」
瞬間、魔術式が光り始める。すると、頭の中に何かが浮かんで来る。
お?発動か?・・・・・!
「ウア゛ア゛ァアァァァア゛アァァァ!!!」
頭の中に様々なことが流れ込んでくる。痛い痛い痛い。情報が処理しきれ、な・・・い。やばい。頭が、パンク・・・す、る・・・。
「だいじょうぶー?」
あ。情報が消えていく。
どうやら異変が分かったらしいソラが無理やり魔術式を壊して発動を止めたらしい。
「なぎー、せつめいみてー?」
説明?なんのこっちゃ?
取り敢えずスキルカードを見て確認する。
【空間把握】自分を中心とした半径10メートルの範囲の情報を把握する。しかし、情報が多すぎるため、脳が破壊される可能性あり。意識する事で把握する情報を絞ることが可能。範囲は使用者の技量に依存。
あ、間違いなくこれが原因ですね。
脳が破壊ってやばい事が書いてあったのに浮かれてて気づかなかったわ。
「でも情報を絞るってどうやりゃ良かったんだよ」
「いしき?」
そのままなのか。
「分かった。もう一回やってみる」
先程と同じように詠唱を始める。
そういえばノリでもう一回やるって言ったけど何を意識するかは決めてなかったな。
あ。ちょうど実験体がいたんだった。というわけでそれに意識を向ける。
魔法が発動する。
すると頭の中にまた情報が入ってくる。だが先程よりも情報が少なく、何とか処理できた。
おぉ。分かる。へぇそうなんだ。・・・あれ?
俺はもう一度【空間把握】をする。意識するものを変えて。
そして俺は見てしまった。
そして面白そうなので被害者に声をかけることにする。
「シエラ」
「お、成功した?」
「うん成功。あとシエラって随分太ってるよね」
「ふぇ?!な、なな何言ってんの!?」
「いや、今【空間把握】でシエラの事調べたんだけど」
そう。俺が意識したのはシエラだ。【空間把握】というだけあった外見しか分からないがいろんな情報が頭の中に入って来た。
身長、面積、足の裏のサイズ、現在の動きなど様々な情報が入ってくる。
勿論ウエストも。
バスト?見ましたよ?でも現実を突きつけるというのは時に残酷なんだよ。それを言わなかった俺優しい。
話を戻そう。シエラのウエストを見た後、念のため半径10メートルの中にいる女の人のウエストも見てみたが、もうシエラのウエストの方が、ね?
「食べ過ぎはよくないと思うな」
「し、仕方ないじゃん!君が食べてるの見てたら私も食べたくなっちゃたんだから・・・。それでおいしかったらまた食べたくなって・・・うぅぅぅぅ・・・」
「うん。ドンマイ(笑)」
「笑うなぁぁぁぁ!」
こうして俺の初の魔法体験は幕を閉じたのである。
シエラが「絶対に仕返ししてやる!」とか言っているが無視だ無視。
ソラのキャラがブレまくっていたので修正しました。




