第11幕 足りないものだらけの自分で足掻く 第1話 話し合いと合流
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イメージワード「真空、深淵」
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イメージワード「真空」
漂流船 姫乃サイド
第1話 話し合いと合流
『カティサ』 物置部屋
拡張空間からでて、ショーケースから移って来たカティサ達は手近な部屋で休憩していた。
その部屋は、物置の一つとして使われている部屋だ。
ごちゃごちゃしているが、椅子やソファなども置いてる。
気分を落ち着かせるだけなら問題はないだろう。
体調悪そうにしていたディークは、カティサが用意した椅子に座って頭を抱えている。
その隣では、姫乃が気遣う様に視線を向けていた。
憩いの部屋
何者かが意図的に広げてしまった拡張空間から脱出した姫乃達は、カティサと共に更衣室に向かって着替えをすませていた。
濡れた服が渇くまでは、代わりの服をもらう事になった。
薄い生地の服なのに、不思議と上部だ。
その後、ディークと合流した姫乃は、とある部屋へ案内される。
部屋の中は、まさに憩いの部屋といった様子だった。
雑誌やおもちゃが置いてあったり、冷蔵庫のようなものもある。
一角には畳が敷かれていて、お茶のセットまで置いてあった。
姫乃が案内されたのは、ごく普通の丸テーブルのところだ。
カティサが辺りをみまわす。
カティサ「まだ、皆さんは集まっていないようですね。午後の定例会議まで数分と言ったところでしょうか」
姫乃達を座らせた後、カティサが持ってきたのはシンプルな焼き菓子だ。
カティサ「貴方達の事については、この後に仲間達と相談するつもりです」
まだ姫乃達が何も言っていないのに信用して、こんな所でのんびりおいていて良いのだろうか。
カティサ「かみさ……レミィさんが信用している人達なので。それに私の目からも信用に値する人間だと判断していますから」
共に椅子に腰を下ろしたカティさにすすめられて、お菓子をほうばる。
おいしい。
食べてる間に眠くなってきた。
そうだ姫乃達は眠っていない。
夜中に色々あって、この世界に来ても色々あったから。
船をこぎ始めたとき。
憩いの部屋に顔を出したのは、太陽という男性と、コヨミだった。
姫乃「コヨミ姫!?」
ディーク「えっ、姫さまじゃん。何でこんな所にいるんだ!?」
しかし、彼女はこちらの事を知らない様子だった。
コヨミ?「私達、どこかで会った事あるかしら?」
思い出せないというよりは、初めから知らないと言った様子だ。
すると、近くにいた少年がコヨミの肩を叩いた。
太陽「こいつらは例の異邦人だろう。レミィが知らせてきた」
コヨミ「あっ、そうね。だったら、別の世界の私と出会ったのかも」
コヨミはこちらを見て説明する。
コヨミ「初めまして。ガーデニアの世界でお姫様をしてるコーヨデル・ミフィル・ザエルよ。貴方が呼んでくれるように、皆からはコヨミって呼ばれているわ」
太陽「俺は赤城太陽。ただの学生だ。一応は」
会話を聞くに、別の世界の似た顔の、同じ名前の人物、という事でよいのだろうか。
姫乃「……えっと、結締姫乃です」
ディーク「俺は・ディーク・カリバンだ。よろしくな」
混乱しながら自己紹介すると、補足の説明をしてくれる。
コヨミ「世の中には、自分の知らない所に別の世界があるみたい。そこには同じ魂を持った人間がいる。らしいわ。だからあなたの知ってるコヨミと、私も根本的には同じ人間なのかもしれないわね。何だか不思議だわ」
そうなのだろうか。
けれど、話し方も雰囲気もそっくりだから、そうではないかと思えてきた。
その後、ローズ、プヨ、レミィが集まる。
カティサ「それでは、いつもの会議を始めようと思います。ですが、その前に」
さっと日常的な議題を片づけていく。
水道が壊れた、とか。
魔物が脱走した、とか。
オリオン、キャロは不在で。太陽達が話し合う。
コヨミ「オリオン君達どこにいったのかしら」
ローズ「そういえば昨日から見てないわね」
プヨ「確かに見てないプヨ」
日常的な議題が終わった後、カティサ達は改めて転移装置の事について話題にする。
カティサ「姫乃さん達を元の世界に送ってさしあげたいのですが」
姫乃達を助けたい派と、助けたくない派に分かれる。
コヨミ「力になってあげたいわ」
レミィ「右に同じくです」
太陽「得体の知れない人間に時間も手間もかけてられん」
ローズ「おおむね太陽と同意見ね」
プヨ「困っているなら力になってあげたいプヨけど」
姫乃は自分がなにか言うべきか考える。
けれど事情を知らない外部のものが無神経な事をいうわけにはいかない。
よくしてくれたカティサ達を困らせるよう名事はしたくなかった。
いずれにしても、すぐ転移装置を使うのは無理だと判明する。
コヨミ「準備がいるし」
レミィ「こちらにも予定があるので」
カティサ「とりあえず当面の間はこの船で生活していただくという事になりますが、よろしいですか」
姫乃「分かりました」
姫乃は皆が心配だけど我慢。
その場に、姫乃、ディーク、ケイク、アイナ、ツバキが合流してくる。
アイナ「牢屋に閉じ込められちゃったのは久しぶりかな」
ツバキ「……」
ケイク「うーん、こっちはいまいち記憶がはっきりしないんだよねー」
姫乃「大丈夫?ケイク」
アイナ「あ、こっちはスルーなんだ」
アイナはいじけた態度をとる、それを見たツバキが声をかけた。
ツバキ「……何か体調が悪いのか」
アイナ「ツバキ君は優しいね。ごめんね、大丈夫。ちょっと今のは演技ですねてみただけだから」
話し合いの末、アイナは一応、姫乃達に協力する事を決めた。
アイナ「こっちの世界じゃ勝手が分からないし、ここで敵対する理由はないもの。せめてツバキ君や、一応ディークさんを元の世界に帰すまではね」
ディーク「え?なんで俺?」
ケイク「意味深なセリフを言うだけで、説明はしないんだよねー」
アイナ「信用できる? 私の口からの言葉」
ケイク「うーん、無理かなー」
話し合いの間。
コヨミやローズ、プヨ、レイミィははけていった。
その場に残ったのは、太陽やカティサ。
姫乃は太陽からの視線を感じる。
なんだか警戒されてるような……。
太陽に警戒されている事を姫乃は感じ取っていた。
それはアイナも同じだった。
アイナ「あはは、私も睨まれてるみたい」
姫乃「何かしたんですか」
アイナ「別に特別な行動をとったつもりはないんだけどな。でもあの人、色々な世界に行ったらしいから、私達と似た顔の人と何か因縁があったのかもね」
ディーク「姫乃様をお前と一緒にすんなよ」
アイナ「だって顔同じだし」
その後、部屋の相談をする。
一人一部屋っていうのはさすがに悪いから、姫乃、ディーク、ケイクで分けて、アイナは別にしたい。
ツバキはどうしよう。
ツバキ「……俺はアイナの傍にいようと思う」
ツバキはアイナの様子が気になるようだった。
姫乃はケイクたちが見ているから、よっぽどのことがない限り大丈夫だとはんだん。
しかし、アイナは一人なので少し心配になる。
姫乃「ツバキ君がそれでいいなら、良いと思うけど、大丈夫かな」
ツバキ「おそらく彼女は、俺には危害を加えないだろう」
姫乃「なら、いいんだけど」
アイナはツバキに嘘をついているかもしれない、と思っている姫乃。
少しツバキの事が心配になる。
前世の事についてどうなったのだろうか。
ツバキは前世の誰かを守ろうとしているみたいだが。
その辺りについて、今は考えるべきことではないだろうと、判断。
そもそも自分に前世はあるのだろうか?
ミリや他の人間にはあるらしい。
なら自分にも、マギクスで前の人生が?
色々な事を考えながら、会話をしていると、景色が歪む。
めまいを感じた姫乃はその場に倒れた。
姫乃は根を詰めすぎて倒れた。風邪かな?
倒れる前にケイクがナイスセーブはしている。
ケイク「姫ちゃん、大丈夫?」
ディーク「大丈夫ですか、姫乃様?」
ツバキ「大丈夫か」
アイナ「あなた、なかなか人気者だよね」
とりあえず、熱があると分かったので、早急に部屋に運ぶ事にした。




