↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【Ai執筆】最強スキルを授かったのに追放された俺、気づけば世界を救っていた  作者: あぁ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
41/64

第40話封印獣の咆哮と交錯する運命


第40話:封印獣の咆哮と交錯する運命


 咆哮が、空気を裂いた。


 森を震わせるその叫びは、ただの魔獣のものではない——まるで、長い時を経て積み重なった苦悶と怒りが一体となったような、魂の悲鳴だった。


「……あれが、封印獣……」


 セレスが小さく呟く。彼女の声は恐怖ではなく、哀しみに満ちていた。


「セレス、下がってろ! 俺たちがやる!」


 俺は剣を構え、前に出る。クロウとエリスも、それに続いた。だが、封印獣は狩人たちにすら目もくれず、まっすぐにセレスを見据えている。


「……“歌い手”に、執着してる……?」


 クロウの声に、エリスが答える。


「たぶん……セレスの歌が、封印を解いたせいで、自分を閉じ込めた存在だと勘違いしてるのかもしれない」


「でも、そんなの……!」


 俺は歯噛みした。セレスは何も悪くない。彼女の歌は、誰かを傷つけるためにあるわけじゃないのに。


 だが——封印獣が大きく口を開いた。


 次の瞬間、漆黒の魔力が奔流となって放たれる。


「エリス!」


「任せてっ!」


 エリスが即座に結界を展開する。その魔力は間一髪で俺たちを守ったが、辺りの木々がなぎ倒され、地面はえぐれた。


「こんな力、正面から受けたらひとたまりもない……!」


 クロウが冷静に状況を分析する。


 そのときだった。セレスが、前に出た。


「……私が、歌う」


「なに言ってんだ、セレス! 危険すぎる!」


「でも……あの子、苦しんでる。きっと、封印されて、ずっと孤独だった。私、わかるから」


 彼女の声は震えていた。でも、その瞳はまっすぐで——俺は何も言い返せなかった。


 セレスがそっと目を閉じ、歌を口ずさむ。


 その旋律は、悲しみを優しく包むように森を満たしていく。


 ——封印獣の動きが、止まった。


 狂気に満ちていた瞳に、一瞬だけ、曇り空に光が差すような色が宿る。


「……届いてる……?」


 だが、そのとき——狩人の一人が動いた。


「チッ、厄介なことを……!」


 セレスに向けて放たれた暗器。それに気づいた俺は、即座に体を飛ばす。


「セレス!!」


 そして、次の瞬間——


 俺の視界は、真っ白に染まった。



---


次回:「白の深淵と目覚めの予兆」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。