第26話 コラム-13 AI文章リライトの作法
注:これは2026年8月現在の状況を基に書きました。
このコラムでは、AIが作った文章を「自然な日本語」に修正するコツだけを紹介します。
なぜそうなるのかについては、日本語と英語の仕組みの違いに関係するため、別のスピンアウトコラムで解説します。
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■ AIの文章に違和感を感じたら、
① 代名詞を削る → 必要に応じて「名詞」に書き換える
② 「この」「これら」を削る
③ 口調と視点を統一する
まずはこの3つだけ試してみよう。
手っ取り早く直すだけなら、この3つを覚えておけば、大抵は見違えるようにスッキリするはず(^_^;)
ついでに、起承転結の「承」と「転」を膨らませれば、小説として形になると思う。
AIは、日本語ネイティブではない。だから最後の仕上げだけは、人間がやってやろう(^_^;)
以下に、理由を簡単にご案内する。
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■■ AI文章を直すときの3大原則■■
■ 1. 代名詞を削る
英語では、文をつくる時に「it」や「they」のような代名詞を使うことが、どうしても避けられない。
だから、AIは英文を作るノリで、「彼」「彼女」「それ」「これ」といった代名詞をペタペタと貼りたがる。
だが、日本語では、「一度話題に出てきた」「名詞的概念」を、話し手と聞き手が「お互いにわかっていること」という「共通認識」の中へ放り込み、以後は省略することが多い。
例えば、英語では、
Taro met Hanako yesterday. He told her the truth.
のように、
・He = Taro
・her = Hanako
という対応関係を代名詞で管理する。
一方、日本語なら、
昨日、太郎は花子に会って、本当のことを話した。
だけでも通じる。日本語話者は、「話したのは太郎」だなと自然に補完する。
◆ 英語は「代名詞」で文脈を管理する。
◆ 日本語は「共通認識」で文脈を管理する。
そのため、英語圏で発達したAIは、英語のノリで
太郎は花子に会った。彼は彼女に本当のことを話した。
彼女はそれを聞いて驚いた。彼は安心した。
のような文章を作りがちだ。英語としては自然だが、日本語としてはかなりくどい。
これを、
太郎が花子に会って、本当のことを話すと、花子は驚いた。
ようやく肩の荷を下ろした気持ちになった。
という風に直すと、日本語らしくスッキリする。
日本語では、同じ対象が何度も連呼されることは、「名詞」だろうが「代名詞」だろうが、しつこく感じられやすい。
だから、一般に「文脈」と呼ばれている「共通認識の中」に入った要素は、容赦なくバッサリ間引かれていく。
ただし、話の流れの中で対象が埋もれてしまった場合や、改めて焦点を当てたい場合は、「名詞の再提示」を行う。
「代名詞」ではなく「名詞を再提示する」のが、日本語の作法だ。
◆ 英語では代名詞の扱い方に日本語とは違うルールがある。
ながながとした内容になるので、別のコラムにスピンアウトしてまとめます(^_^;)
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◎ 代名詞を削る
◎ 削ったせいで内容が分からなくなったら名詞を再提示する
◎ 分かりにくい部分は丸ごと書き換える
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■ 2. 「this + 名詞」の英語の決まり文句から連呼される「この+名詞」「これら+名詞」から、「この」「これら」を削る
英語のエッセイでは、「this problem」や「these issues」のような、
「this + 名詞」を必殺技のように使う。
英語的表現のルール内では便利だからだ。
◆ 英語の「this」と、日本語の「この」が担当する「文章を指し示すエリア」は、思っているより違う!
英語の「this」が担当するエリアは、日本語の「この」より、遠かったり、ものすごく広かったりする。
具体的に違うのか、なにが弊害になっているのかについても、説明が長くなるので別のコラムで書く。
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AIは英語のテンションで、「この問題」、「これらの課題」のような表現を量産しがちだ。
そして、「この」や「これら」が指している場所が、日本語での使われ方と違うことで、日本人にとって読みにくい違和感がある内容になってしまうことがある。
日本語では、「問題」、「課題」と書くだけで十分なことが少なくない。
だから、「この+名詞」「これら+名詞」が出てきたら、まず「この」「これら」を削れるか確認してみよう。
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◎ 「この+名詞」「これら+名詞」が出てきたら、「この」「これら」を削っていいかチェック。問題ないなら削る。
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■ 3. 口調や視点の維持の崩れを直す
英語は、「主語」や「目的語」を、「名詞」や「代名詞」の形で明示する。AIはそれを手掛かりに文脈を管理している。
一方、日本語では、「主語」や「目的語」は、出てきたそばから「共通認識」という「文脈」に放り込み、以後はどんどん省略していく。
人間の日本語話者は、その省略された情報を自然に補いながら文章を理解している。
◆ AIは、「共通認識の維持」で迷子になることがある
-共通認識の管理に失敗して、キャラ崩壊-
短い文章なら問題なくても、文章が長くなるほど、
・ 誰が話しているのか
・ 誰の視点なのか
・ 誰が何を知っているのか
を見失いやすくなる。
その結果、
「オレはそんなこと気にしねえ」と、言っていた人物が、いつの間にか、
「私はその件について問題ないと考えます」と、言い出したりする。
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-「長編作品」の「共通認識」を取りこぼす-
第2章で、「太郎は花子が犯人だと知った」としておきながら、
第8章で、「太郎は花子が犯人だと知って驚いた。」などという矛盾が発生することもある。
読者からすると、「いや、お前もう知っていただろう!」である。
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特に、起承転結を含む長編作品では、
・人称代名詞
・人物設定
・口調
・登場人物同士の認識
などの一貫性が崩れることがある。
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◆ AIは以前より大幅に改善されている。
短編作品程度であれば、文脈や人物設定を維持したまま完走することも珍しくない。
しかし、長編作品や複雑な人間関係になると、
・口調のブレ
・設定忘れ
・視点の移動
・人物関係の食い違い
が発生することがある。
かなり減ったが、完全になくなったわけではない。
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AIは、作品全体の整合性を管理するのが、まだあまり得意ではない。
英語と日本語では、「共通認識=文脈」の扱い方が大きく異なる。
最近のAIは大きく進歩したが、長編作品では今でも文脈管理で迷子になることがある。
だから最後の調整は、人間が担当した方がよい。
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◎ 省略された主語を勘違いしていないか確認する
◎ 主語と述語の主体性を整理する
◎ 人称代名詞や口調の不統一を修正する
◎ 長編では設定や人物関係の整合性を確認する
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ウンチクは、また別のコラムで。(^_^;)




