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終わりと始まりの花【改稿中】  作者: はな
ジロニア・未来

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将軍と文官も人間

◇今作含めた3話にてジロニア編終了です。

◇第1話からお読みいただくと、物語に隠された「事実」を順を追って楽しんでいただける構成になっています。お時間のある時にぜひ遡ってみてください。

◇いつも見てくださる方、最新話から楽しんでくださる方も、本当にありがとうございます!

◇執筆・なろう共に初心者ですが、一話一話大切に書いております。温かい目で見守っていただけると嬉しいです。


 白飛営はくひえい将軍の楊兎やんとぅ華国ふぁこく文官の孫凉すんりゃんの前には真っ赤な顔をした軍医の红京ほんじんと疲れ切った真っ青の顔の孫羽すんゆが並ぶ――。


 楊兎やんとぅ「なんかあったのか――?」


 あれだけ夜通し動き回ったはずの楊兎やんとぅは肉を食べながらいつも通りケロッとしている。孫凉すんりゃんはその横で大量の書物に筆を通すのに忙しそうだ。

 谢国遠征を、ジル国とジロニア国をどのように扱い、報告するのか。脳みそが焼けそうな状況だ。


 そんな二人を前に軍医は踊り子衣装を隠し通したい感情に支配されていた。


 红京ほんじん「いえ、何も――」

 孫羽すんゆ「それがさ~!(笑)おもしろくて~!」

 红京ほんじん「貴方も楊兎やんとぅ将軍に、まだ見せることできていないんでしょう?俺から伝えますよ、いいんですか」

 孫羽すんゆ「――いや、何にもない!何も!」

 

 睨みを利かせ、言葉を挟む红京ほんじん孫羽すんゆは一歩下がるしかない。


 红京ほんじん「昨晩、朝の会議欠席してしまってすいません――」

 楊兎やんとぅ「あの子、休めた?」

 红京ほんじん「はい、朝も食事をすることができました」


 その言葉から楊兎やんとぅ将軍は珍しく言葉を詰まらせた。


 孫羽すんゆ「――それがあのキャラバンの裏に居た子ども他にも居た。しかも男の子の格好をして」


 キャラバンの裏に隠されるように並べられていた子どもを清潔な状態にするため、体を拭き、着替えさせようと――。

 こどもたちは体を震わせる。いくら大丈夫だと宥めても。これ以上、時間を食っていられないとカビた衣を脱がすと男の象徴はそこには無かった。

 その瞬間全てを悟り、その作業の手を止めた。


 红京ほんじん「まさか幼女まで売っていたんですか――」


 瑠璃は先天性梅毒の特徴が見られたためその商品棚には並ばずに済んでいたのか――。

 友人孫羽すんゆも、楊兎やんとぅ将軍も、文官孫凉すんりゃん温花うぇんふぁのことを理解してくれていた。


 孫羽すんゆ「それをあの温花うぇんふぁが知れば、次はどうなるか」

 红京ほんじん「そうですね、たくさんの命を背負うことをしてしまうでしょう、ね――」

 楊兎やんとぅ「それに梅毒の感染者も多い。今は隔離してあるが、谢国の国民からすれば早く追いやって欲しい要望が既に出てきている」

 孫凉すんりゃん「谢国からの出国は早まりそうです。それも大人数の梅毒感染者を連れて――経路も、費用も検討すべきですし、红京ほんじん殿と桜妃様のことも。華国ふぁこくへ帰国しながら考えるしかなさそうです……すいません……」


 華国の白飛営はくひえいとしてどこまでこの違法キャラバンの尻ぬぐいに関わるべきなのか。命に責任を持つべきなのか――。それさえも文官孫凉すんりゃんは頭を悩ませている。


 楊兎(やんとぅ)「ここは谢国だぜ?!谢国の王様にも知恵と力借りていいだろ!なっ?」

 孫凉(すんりゃん)「そうですが――」

 楊兎(やんとぅ)「まずは休もうぜー!俺はもう疲れたー!」


 楊兎(やんとぅ)はこれまでの遠征、ジロニアでの戦闘、違法キャラバンの摘発に徹夜で動き回ったためこの大男にも限界が来ていた――。


 孫羽(すんゆ)「ちゃんと人間で安心した(笑)」

 楊兎(やんとぅ)「ごめんな〜……ちゃんとした判断できる状態じゃないわ〜」


 自分の限界を素直に伝えることのできる楊兎(やんとぅ)の強さ。自分より小さな孫羽(すんゆ)に寄りかかり腰に手を回し甘えている。満更でも無さそうな孫羽(孫羽)は手をヒラヒラさせながら部屋を出ていく。


 孫凉(すんりゃん)「……すいません、红京(ほんじん)殿、私も限界でして……」

 红京(ほんじん)「いえ、歩けますか?」

 孫凉(すんりゃん)「すいません、このままねかせてもらいます……」


 孫凉(すんりゃん)は片方にかけられた眼鏡を机に置くと資料や書物の上に沈み込んであっという間に寝息を立てる。


 思考と体の限界だったのは俺だけではなかった――。


 そうだ。俺たちは、ただの人間だ。誰かを救うのも、誰かを愛するのも、この重たい肉体を引きずってしかできない。

 

 孫凉(すんりゃん)様の肩に一枚の布をかける。

 寝息と、紙の匂いが満ちる部屋。

 

 まだ「隠し持った袋」を抱えたまま、静かにドアを閉めた。

 外は朝市の片付けで忙しそうな人々が声を出し合い、活気を残している。


 次に目が覚めた時、世界はまた動き出す。逃れられない華国への帰路か、それとも――。

 【 大切なお知らせ 】


 『終わりと始まりの花』を訪れていただき、ありがとうございます✿

 本作はジロニア編の終了をもって一度「完結」の形を取らせていただきます。それに伴い、5月中は新章に向けた加筆修正や改稿作業に集中させてもらいます。


 ✿合わせて読者の皆様にお願いです✿

 「これまでの物語をどう感じたか」という皆様の評価や感想等をしていただけると嬉しいです。今後の改稿作業、新章において参考にさせていただきたいと思います。

 今後のスケジュールについては活動報告または次の物語でお伝えさせていただきます。

 ブックマークしてお待ちいただけると嬉しいです。


 皆様の声とともに、最高の形で次のステージへ渡りたいと思っています。

 よろしくお願いいたします✿はな

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