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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第301話 第三学年一学期16

 提案をして暫く。時間にすれば一時間くらいか。遂に結論が出た。


「この聖遺物は私たちが封印しておきましょう」

「あてはあるのか?」

「ええ」


 自信をもってそういうアルヴにまあ大丈夫だろうと安堵の思いを抱く。


「それじゃあ俺達はお役御免だな。ちょっと買い物して帰るか」

「ちょっと待ってください」


 そう言って呼び止めたのは、エルヴェというエルフだった。


「クロヤ・ケイさん。少しお話が」

「ハギとライアは?」

「貴方お一人で結構です」

「……じゃあ、二人は先に買い物しててくれ」

「承知しました」

「……」


 ライアが二つ返事で了承し、心配そうにこちらを見て来たハギと共に部屋を出た。


「そんで? 話ってのは?」

「他の方に聞かせていいようなことではないので、私たちも移動してもよろしいですか?」

「ああ」


 真剣な表情でそういうエルヴェの言葉に頷き、出ていく後を追う。

 冷静に考えて……話ってハギのことだよなぁ。でもなんだ? 心当たりがさっぱりない。

 思案しながら廊下を進むこと暫し、「ここならいいでしょう」と言ってエルヴェが止まる。


「話ってのは?」

「わかっているとは思うけど、ハギちゃんのことよ」

「……」


 本当に何のことだかさっぱりだが、取り敢えずは聞こう。俺は姿勢を正して次の言葉を待った。


「あの子は何者? 少なくとも人族じゃないわよね。魔力量もさながら、精霊に愛されてる。ううん()()()()()()って言った方が適当なくらい。一番精霊に愛されてるエルフでもここまでじゃない」

「偶然じゃないか?」

「いいえ。あり得ない。確かに精霊は自由で気分屋よ。だから、誰も彼もが協力的であることは万が一にもないの」


 断定的な口調で言い切ったエルヴェの、射貫くような、こちらを見極めんとする視線が突き刺さる。

 どう言ったものかねぇ……バラしても問題ないっちゃ問題ないだろうけども。


「確かに、ハギは人間じゃない」

「じゃあ一体……」

「それは言えん。ハギ自身も望まんからな」

「……そう。なら聞かないわ。だけど、雇用主としてこれだけは教えて。ハギちゃんが契約している精霊は誰?」

「さあな。高位精霊であることしか知らんよ」


 肩をすくめ。息を吐くように嘘を吐く。

 精霊には嘘を見抜く者もいるから、大量の精霊のいるこの場所で嘘を吐くのは基本御法度なのだが、幸いにも俺に近づくような精霊はこの辺りにはいない。

 エルヴェも気づいたのだろう。驚きに目を見開きながらも、一先ずは事実と受け取ってくれたようだ。


「まだ色々聞きたいことはあるけど……まあいいわ。聞きたいことは以上です。下まで送ります」

「ありがとう」


 俺はエルヴェに押されて一階へと降りる。ここバリアフリーが進んでるのな。ありがたいこって。


 無事ハギ達と合流を果たした俺は、そのまま適当に店内を物色する。

 色々あるなぁ……流石は有名商会。

 とはいえ買いたい物、欲しいものは特にない。二人が仲よく会計に行っている間に色々と見て回っていると、ふと話し声が聞こえて来た。


「ハギのお陰で助かりました。ありがとうございます」

「ううん。ライアお姉ちゃんのためだもん。お礼なんていらないよ」


 瞬間、何故か空気が凍り付いたような気がした。

 学園要素皆無なのに学園編を謳う。

 次回、姉戦争。

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