第 20 話 並列思考、その名は……
思ったよりも時間がかからなかったので、夕食までの時間部屋で休ませてもらう事にした。ネルケは俺からの説明を色々と聞きたそうにしていたが、朝からの事で随分と疲れている事を訴えて、夕食後に説明する事を約束して、一人の時間を作ってもらった。
疲れている事も事実だが、とにかく俺すらまだはっきりと把握していない頭の中の存在について理解確認をするためにも一人の時間が欲しかった。
部屋に入りベットに腰掛ける。
「フーッ」
大きく一つ息をついて、頭の中に意識を集中した。
『…えーっと 、頭の中のキミは俺の新しいスキルと考えていいのかな?』
『ハイ、ワタシハ、ユニークスキル、ヘイレツシコウ』
「ユニークスキル?」
思わず声が出た。
『ハイ、ワタシハ、レベルアップニヨッテ、カイホウサレタ、ケルビムノカゴ、ノ、ヒトツデス』
智天使って、オネットのか?そう言えば加護って言うのを貰っていたが…。
『レベルアップ、ニヨリ、ワタシガ、ハツゲンスル、ジョウケンガ、クリアーサレマシタ』
『俺以外でも、レベルが上がるとこの様に何かが発現する事があるのか?』
『タンテキニ、オコタエスレバ、ナイ、トイエルデショウ、ナゼナラバ、コノセカイニ、ケルビムノヨウナ、ジョウイテンシニ、カゴヲ、ウケタモノハ、アルジサマ、ノミ』
確かに、この世界の女神より随分と位が高い存在であると、その本人が言っていたが…とすれば、俺の存在はチート?
『チート?…システムケンサク…リカイシマシタ…チートデアルト、カイトウシマス』
何となくそうかもなぁと思っていたが、改めて指摘されると重い…重いけど……うん、面白いな。
レベルが上がればこの様に新しい力を得る事ができるのであれば、この世界で楽に生きていくためにも、力を得る事に躊躇はしない。そう今決めた!
『俺のレベルを上がれば君のレベルも上がるのか?』
『ハイ、タダイマノ、レベルハイチ、システムヘノ、アクセスケンモ、レベルイチ、コノセカイノコトガラ、オヨビ、チキュウセカイ、トノ、ホカンジコウノミ、デス』
『その…話し方のレベルも?』
『…ハイ、オキキグルシク、モオシワケゴザイマセン、レベル、オヨビ、データ、ノ、チクセキデ、スムーズニ、ハナスコトガ、デキルヨウニ、ナリマス』
確かに、まだこの声を聞いてからそう間がないが、少しづつ滑らかになっている気がする、慣れからかもしれないが…。
データの蓄積って言うのは、話の回数を重ねる事だよな。ならば…。
『名前をつけよう。…そうだなあ…ヘイSi○i。て呼ぶのもなんだしなぁ…』
『…』
何となく、少し驚いた様な気配を感じた後、気に入らないという空気が頭の奥から漂って来る感じがするので…名前をつける事については問題ないだろうと勝手に判断。
今まで名前をつけてセンスが良いと言われた事がないから余りグダグダ考えず直感で行く事にする。
性別に関係なく呼びやすくて、何にでも答えてくれる頭の良いものの名前といえば…
『ケイ。ケイと呼ぶ事にする』
ネタはあれです、そう京と書いてケイと読む、億の上の単位であり世界で二番目になって話題になったアレの名前。安直か…?
『ケイ…ワタシノナマエ…ケイ』
そんな風に名付けておいて、自分のツッコミに少し凹んだ俺だが、どうも頭の中に流れる感覚が喜んでいる様に感じられて、まぁいいか!とこれからのことに考えをシフトすることにした。
『ケイこれからよろしくな!先ずは、ケイの能力と俺自身の力につい教えて』
早速これから頼る事になる、ブレーンケイに丸投げする事にする。
ケイが何やら小難しく言っていたが、簡単に整理すると、今ケイが教えてくれる範囲は、この世界では今使っている解析の内容がこの世界の女神すら知ら無いような内容を含むものになることと、以前の世界の事柄については、さすがに神の領域までのアクセスは許されておらず、さりとて自分としては十分なGoogl○先生クラスの内容まではゲットできること。(これで一番下のアクセスレベルらしい…)
俺のレベルが上がれば、知の天使であるケルビムには及ばずとも世界の深淵に近いものまで知ることができる可能性があるとケイは言う。
まぁ子の世界にいる限りそこまで必要とも思え無いけど、ケイはそこまで求め、そこまで到達せよと言っているような口ぶり?レベルイチなのにすでにこの世界の女神よりも知識があるなんて…オネットにとってのこの世界と言うか女神リュゼの位置付けが分かる気がした。
この世界の構成とあっちの世界の知識があれば何でもできそうだ、この世界の魔法はイメージが重要。それに知識が加われば…。後は使う魔力量。
攻撃魔法については、オネットの道楽からかスキル剥奪で得たものしか使うことができ無い仕様になっている。ただし、テイムした魔獣のリンクで得た攻撃魔法だけはその限りでは無い模様…。
今の処剥奪で手に入れた攻撃魔法は、溶解と体当り。
どちらも使え無い。
ケイ曰く使おうと思えば使えるらしい…。
とりあえず、人間はやめたくないよ、とケイには伝えておいた。
これらの攻撃魔法はテイムした魔獣に与えることもできるらしい。
リンが溶解を使う処を想像してみた。
…もっと使えそうな攻撃魔法をゲットしたいなぁとつくづく思った…。
レベルが一つ上がってずいぶんとステータスの変動があったので改めて見てみる。
《 名前 ワタル アマミ 》
《 レベル Lv.2》↑
《 年齢 16 》
《 HP 75 》↑
《 MP 700 》↑
《 種族 異界の人間 》
《 加護 智天使の加護 》
《 称号 ***の魂 》
《 称号 異界を渡りし者 》
《 魔法 全属性魔法適正 》
《 ユニークスキル 剥奪 》
《 ユニークスキル 偽装 隠蔽 》
《 ユニークスキル 最適化 》
《 ユニークスキル 全世界言語理解 》
《 ユニークスキル アイテムBOX 》
《 ユニークスキル 並列思考 》New (ケイ)
《 ユニークスキル 契約》New (リン)
《 エキストラスキル 空間魔法 Lv.9 》↑
《 エキストラスキル 解析 Lv.9 》↑
《 スキル 転移 》(空間魔法から創造)New
《 スキル お風呂 》(火魔法・水魔法・合成創造)New
《 スキル 結界 》(空間魔法から創造)New
《 スキル 索敵 》(空間魔法・解析・合成創造)New
《 スキル クリーン 》(光魔法から創造)New
《 スキル 異空間部屋 》(空間魔法から創造)New
《 スキル ウインドカッター Lv.1 》(契約魔獣からのリンク)New
《 スキル 体当り 》(ホーンラビットから剥奪)New
《 スキル 溶解 》(スライムから剥奪)New
《 耐性 状態異常無効 》
《 耐性 精神攻撃耐性 》
ユニークスキルが二つも増えた……これはどちらもレベルが2に上がったことから解放された智天使の加護の恩恵らしい。レベルが上がればもっとユニークスキルが増えるのだろうか?それについてはケイに聞いてもノーコメントと言うか、返事が返ってこない……。
ステータス表示が増えて凄いことになった。これからもスキルが増えたらもっと大変なことになりそうだ。これはケイに何とかしてもらわないと!
ステータスカードの表示はこれまで通り偽装隠蔽を使ってこの世界の平均値辺りの表示で誤魔化して貰おうと思う。
ステータスの表示、難しいし面倒臭い!
抜けているところがあったらゴメンなさい…




