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一滴の波紋【原文】・1巻の1  作者: 藤田幸人(ペンネーム)
22/41

ある日の日記・22

22


【9月7日】つづき


この頃、ママさんの顔を見ていても辛くてしょうがない。


あの頃、あんなに朗らかに楽しくしていた時期があったとゆうのに、今はまったくその影さえ見せずに沈みっきりになっている。


何とか、今の自分の心を忘れてはしゃぎたいものだと思うが、どうしても出来ない。


これも全て彼女の責任である……


でもないか!?


今は、ママさん連中と別れることになるかもしれない。


どうなるかもしれないとゆうことで、自分もその人達も、何だか訳の分からない、シックリしない悲しみをおぼえている。


今の所、それをハッキリさせることができない。


これも全て彼女の責任である……


そうでもないか!?


今、彼女はどのような気持ちでいるんだろう?‥


いくら自分に、普通、聞こえそうもない会話がいくらか聞こえてくる能力があるといっても


ただそれだけの事を材料にして組み立てても、まったく彼女の気持ちとゆうものを推察することが出来ない。


もう自分には前述のような心構えが出来ている。


だから後は彼女の出方を待つしかない。


どうしてまた自分の方から出向いて事をハッキリさせないのかということであるが!?


自分の気持ちはもう彼女には一部始終伝わっているものと思う。


しかし自分の方としては、皆目、事の真実がハッキリとつかめていない。


だからこれまで二度アタックしてみて、かわされてみれば


今までの思いが全て妄想だったのかと思いたくもなる。


それで今は、もう自分の方から出向いていく勇気が湧いてこない。


彼女は何も知らずに、そのようなことが出来ないのを気が小さい、臆病だというかもしれない。


しかし自分がそのような立場に立たされたら、どのような気持ちになるか!?、


それを味わってみなければ分からないことだ!


彼女は僕のことを批難してばかりいるが、それでは自分はいったいどうだとゆうのか?。


ここまでやっていながら、俺の気持ちなどくみもせず逃げ出してしまうとは?。


どうゆうことだ?


返って彼女の方がいい加減だし、気が小っちゃく臆病なのではないか!?


まぁ…それはそれとして、もう自分の気持ちは、ありのまま伝えたつもりである。


そしてもう自分の方から出向く気力がない。


従って、彼女が出向いてくるのを、時期が来るまで待っているしかない。


それで来なければ悲しいことであるが、あきらめて田舎へ帰るしかない。


自分がここまでノビノビにしてきたことでも、自分の彼女への愛がどれほどのものであるか、分かりそうなものであるが


彼女はそのような事を、いったいどのように受け止めているのだろうか!?‥


もうこのまま何もせず、ほったらかしにしておくことは、俺達二人の恋の結末云々の問題ではなくなる。


彼女の人間性を疑うようになってしまう。


今までこんなに望んできた彼女であるから、何としてもそのようには思いたくない。


何とか誠意の一つでも示してほしいものだ!。


いつまでも、このようなことをしていたんでは、きりがない……


・ ・ ・ ・ ・ ・


また疑いの気持ちが湧いてきている。


ここまで来て、まだ何にも起こらなくて……

妄想なのか?……


本当に妄想なんだろうか?という気にもなる。


あんなにアリアリと現実に起こっているような気がしていることが、全てウソなのだろうか? などと思ってしまう。


君はまだ僕の方から出向いていくことを望んでいるのだろうか?。

それをしなければ、君は、君えの愛が確信できないとゆうのか?


今の……、こんなに痛めつけられている僕に、それを望むことは、あまりにも過酷すぎると思うのだが‥


それでやっぱり気が小さい、臆病だと決めつけられるのだったら悲しいことであるし……。


しかし本当にもう俺にはどうしていいのか分からなくなっている。


それで、もう君にも会う気持ちがないのだったら、こっちとしてもなすすべがない、どうしようもない ……


もうこれで終わりになるのだろうか!?。



オチ●チ●まで見せて。


オ●ニーまで見せてやってみて。


もう俺には、君とのことが他人のような気がしなくなっている。


もう離れて生活することなど考えられなくなってきている。


君がそばにいなければ、とても空しくてしょうがない。


あんな馬鹿なことが出来たのも、君であるからであって


まったく好きでもない、まったく無関心な娘にだったら、とても出来ることではない。


また、このように(ふみ)を書いて、自分の心を伝えようとしていることも、音楽を流すことも


まったくこれほどには張り合いを感じないものと思う。


君のためであるから、このような生活をしていることにも、心に張り合いを感じ、楽しい心も起こってくる。


本当にもう一所に生活をしたい気持ちにまで高まってきているのだが……


僕の方は……。


しかしそれに比べて、君の気持ちはどの程度のものなのか!?……。

・ ・ ・ ・ ・ ・


愛とは……


まだ恋人の味も知らず


人生の難しさ、苦しさ、空しさを知らないで


一人物思いに煩っている頃には


やはり自分の好きな人と


そして大恋愛をかさねて


それで一所になって、家庭を築いていくことを夢みるのが常道である。


大恋愛をしている時の愛が、本当の愛だと思っている。


それも確かに……


いやっ…そうして本当に強い愛で結ばれて、人生を送れる人達もいるかもしれない。


しかし大半は、一所になる以前の恋愛期間の夢事、思いなどは


一所になってみて、半ば消し飛んでしまうというように聞いてもいる。


それが、じかに接しないでいる間は


マァ‥、悪い面は見せたくないことだし、良い面を見せようと気を使うし


また一つ一つの行動に、まだお互いの本性を見いだせないために、色々美しいように、素晴らしいようにと、思いが走っていくものと思う。


しかし、やはりそれでも、なまの人間とは、男も女も、さしてたいした生き物ではないし


欠陥だらけで、それをいちいち取り沙汰していたんでは、本当に完全な人間としか生活出来ないということになる。


しかし、この世には完全な人間などとゆうものは居やしないし、自分においても、多くの欠陥を持ち合わせている。


恋愛期間にうまくいってて、結婚生活に入っても、うまくいく人達も居るだろうし


前者の時にはうまくいっていながら、後者に入ってから、まったくうまくいかなくなる人達もいるだろうし


また僕と君とのように、実際の恋愛期間がなく(これはいわばお見合いの人たちのことと似ている)、一所になっても、うまくいく人達も居るだろうし、うまくいかない人達も要るだろう。


しかし、せんじつめれば、男と女でありさえすれば、そして人間としての真心さえ持っている者であれば、どのような相手とでもうまくいかないことはないと思う。


それでまた、前の主題のことに戻るけれども。


本当の愛とは、一所になって


一所に生活するようになって、初めて生まれてくるものと思う。


自分においては、しかりで


一所に生活するようになれば、おのずと愛着心も起こってくるだろうし、何しろもう離れることが出来ないのだから……ネェ?


こんなに好きな君と一所になれたら、これ以上、最高の結婚生活は夢見れないと思うが‥


そのレベルを下げてみれば、ある程度の気の合うくらいの娘と一所になっても、さして不幸せな結婚生活にはならないものと思う。


自分においては、特に結婚生活に夢が一杯であるから


たとえ現実が自分の夢とかけ離れているものであろうとも、少しでもそれに近づこうと努力していくものと思う。



もう、ここまで来てみれば、どうしようもなく田舎に帰りたくなくなっている。


田舎へ帰らなければならない義務も半分あるが、どうしようもなく帰るのが寂しい。


これから一人で居るのだったら、こんなにクソおもしろくもない東京にいることには耐えられないことだが、しかしこのようなことをしてきて、


君と……


君とのことは別問題として、他に心を開き合った人達が出来たということで


いくらか自分の寂しがり屋の気持ちも孤独感も癒されるような気がする。


もうここまで来ても、どうしても結婚する気にならなかったら悲しいことであるが、それも仕方のないことだと思う。


しかし前述のようなことを知って、もし、少しでもその気持ちがあるのだったら、思い切って二人で突き進みたいものだと思うのだが……。


しかし、それもダメだとしたら、もうしょうがない


もう君と‥


君達とのことは他人のような気がしなくなってきているから、話し相手でも良いし


または兄妹きょうだいというような関係でも良い。


それだけの友が出来るだけでも、今の自分の空しさはいくらか和らぐものと思う。


僕には女きょうだいというものがなかったから(女の愛情に飢えている)、こんな恋人とか、妻という愛情以上に、本当の兄弟姉妹のような愛情が欲しくてしょうがない。


この歳になって、そんな子供じみたことと笑われるかもしれないが


しかし本当にそうなのだから仕方がない。


それで今の所…


田舎にも兄貴達の嫁さんが居て、姉とゆう人達はいるけれども、まだそれほど、その心のふれあい、結びつきというものは強くはない。


今のところ、かえってママさんの義兄弟姉妹きょうだいの方に強く感じている。


このようになれたことは幸せなことだと思っている。


どう言っていいか分からないほど、どうしようもなく、あの人達は他人のような気がしない。


それでその人達は姉さん達ばかりである。


もしここで妹でも出来たら、これ以上に幸せなことはないと思う。


もし本当にそのようにでもなれたら、これ以上に幸せなことはないと思う……!


これは理想である。


自分の気持ちを少しでも分かる人達だったら、現実にも実現させられないことはないと思うのだが‥


君達に僕の気持ちが……


生い立ちからきた、この悲しい思い(願い)が分かるだろうか?


だから僕は、必要以上に他人あつかいされるのを嫌う。


女友達、ただ同じ会社の女性、自分の受け持ちの所で一所に働いている女性というような


他人めいた心のふれあいには、まったく興味が湧かない。


この事を知って、そのようにしてくれる女性とだったら、いくらか心を開く気にもなってくる。


これは甘えているのかも知れない。


しかし、今の自分にはどうしようもなく、それだけしか望めないでいる。


だからそれがない……


イャ!


自分の方から、作ろうと思えば出来たことかもしれないが、今までは出来なかった。


それで一人ぼっちで過ごしてきた。


しかし、今までの事が妄想ではなく、すべて本当だとしたら


このような事があって、あるいはそのような夢を叶えられることになるかもしれない……と思う。




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