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Disfear Bullet  作者: たる。
章間
9/41

page8 interlude

 荒野をさまよい、小さな村を通り抜け、山を越え、森に囲まれた街道を抜ける。彼女はやがて、大きな町にたどり着いた。

 何かに導かれるように、彼女は町の裏へ裏へと歩いていく。夜が明けて間もない裏通りの空気は、酒と香辛料と血の匂いが入り混じった不快な物であった。

「ここにいるの……?」

 胸の内から発せられる意思。ここにあるのが、少女の唯一の……。

 導かれるまま彷徨い続け、たどりついたのは小さな店。

 『漆黒の祝歌』と書かれた看板。営業時間の表示を無視し、彼女は店の戸を叩く。

 少女は、未だ眠ったまま――。


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