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Disfear Bullet  作者: たる。
章間
18/41

page17 interlude

 夜中、少女フィアは静かに目を覚ました。

 二人で寝るには少し小さいベッド。しかし、体の小さな彼女ならばそれほど問題はなかった。

「…………」

 少女は音もなく身を起こし、隣で眠るクロナを静かに見下ろした。

 "姉"としての彼女はあまりにも無防備に見えた。

 今ココで自分がその首を締め上げれば、簡単に息の根を止められるのではないか。そう思えるほどに。

「…………」

 女を見下ろす、紅の瞳。闇の中でぼんやりと光を放っているかのようにも見えた。

「……しないけどね、そんなこと」

 ぼそりと呟く。クロナがそれに気づくことはなかった。

 彼女の傍にいれば、"少女"は安らいでいる。だから……。

「今だけは、せめてこうして……」

「……フィア…………?」

 と、流石に聞こえたのか、クロナは薄っすらと目を開け、フィアのいる方を見た。

「ん……なんか、目が覚めちゃった……」

 フィアは再びベッドに倒れると、クロナの胸にすがりつき、体をすり寄せる。

「大丈夫だ……。私は、ここにいる……ぞ……」

 意識が半分沈んでいるような声で、クロナは優しく少女の頭を撫でた。

 完全に目を覚ましていたわけではないのか、そのまますぅっと再び眠りに落ちてしまう。

 あまりにも無防備だと、彼女は思った。

 そっと、彼女の首に手をかける。彼女は気づかない。

「…………」

 もちろん、そこに力を込めることはしない。代わりにフィアは、そっとため息をついた。

「……本当に、これで大丈夫なの……?」

 死が闊歩するこの世界で、この腑抜け様。本当にこの女は、自分を守ることができるのか。

「……少し、試してみようか」

 口端をニィっと上げ、クスリと笑う少女。

 それは、普段のあどけない笑顔とは、似ても似つかぬものだった。

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