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完結した小説の推し主人公夫婦の子供に転生した件  作者: まりり


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どちら様ですか? 後編

更新しました


読んでもらえると嬉しいです。


お父さまの変わりように正直、戸惑いながらも、お母さまにそれを言ってもお父さまにはお父さまの考えがあるのよ。

と言って取り扱ってもらえない。

いや、考えを教えてよ!と思うが、なかなか切り出せない。



そうこうしている内に、いよいよ新しい王への王冠授与の日がやってくる。

どうせ、家から出してもらえないんだろうなと思っていたら、

「シェリーもこの間仕立てたドレスを着て一緒に行くよ」

とお父さま。

あの、本当にあなた、お父さまですか?

そんな疑問も吹っ飛ぶくらいの速さでメイド達が私を着飾る。

うん、なんか当日に聞かされて、慌ただしく準備させられるこっちの身にもなって欲しい。

王冠授与という大きな催しがあるのは知っていたが、私も行く事になるとは思っておらず、そんな事を思いながら混乱してしまっていた。

「シェリーもこのトラビスの次期当主となるのだから病気だ何だと避けては通れないからな」

とお父さまが真っ当な事を言っている。

さすがに、国中が注目しているのだ。その為、真面目にふるまっているのだろう。

そう考えることにした。

別人みたいで気持ち悪い事には変わりなかったが。



「そうだ、シェリー。王家の人間には絶対に関わるなよ。まあ、向こうも関わっては来ないだろうがな」

青色の服を着て正装をして、出かける準備をしているお父さまと、薄い青色のドレスを来たお母さま。

絵になるわー。と見とれていると、自分のドレスも青だった事に気付く。

お母さまはともかく、私のドレスも青いはどうして?ということを聞けば間違いなく、家族だからさ。と返って来ることは分かっている。

特に気にせず、私は式典を楽しみにするのだった。



会場に着くと、爵位の低い順に呼ばれる為、初めての人の多さに挙動不審になってしまう。

「シェリー、緊張しているのかい?大丈夫、何ならお父さまが抱っこしてあげようか?」

などど聞いてくるあたり、変わってないような気もするが、いつもと明らかに何かが違う。

いとこで親友が新たな王になるのだ。色々気遣って今までと態度が違っていたのかもしれない。

侯爵家の入場も終わり、いよいよ私達の番だ。

緊張で足がガタガタと震えだしてきた。

お父さまを見上げると、真面目な顔をしており、

「お父さまが抱っこしてあげようか?」

などど聞いてくる。

本心では抱っこしたいのだろう。でも、私も公爵家の一員、抱っこされる訳にはいかない。

「あの、少し支えてもらうくらいで大丈夫」

「シェリー、無理しなくてもいいのよ。あなたはまだ5歳なんだからお父さまにお願いしたら?」

とお母さま。うーん、お母さま、私5歳で抱っことかおかしいと思います!

などとは言えず、

「大丈夫」

とだけ答える。



いよいよ、扉が開かれ、私達が入場する番が来る。

覚悟を決め、会場を見ると、ほかの貴族達が一斉に私達を見ている。

恐ろしくなって思わずお父さまの腕を掴んでしまったが、何とか階段を降り、現王と王妃さま、そして、次期王と王妃さまへと挨拶をする。

挨拶が終わった頃は汗が大量に出ていた。

「そんなに、かしこまららなくてもいいのに可愛いな」

とお父さま。えっと、この状況楽しんでません?



行事が終わって新王と新王妃がバルコニーに出て民衆に手を振っている。

その間もお父さまは私を抱き寄せてその様子を見ていた。

その目が険しかった事に私は気付いていなかった。



祝賀会も終わりに差し掛かるというのに、不思議な事に誰一人として私達に挨拶に来なかった。

あの、おばさま達でさえもだ。

うーん、新王妃様の実家のアシュライン公爵家には次々と貴族達が挨拶に来ているのにおかしいなと思ってお父さまを見上げると、恐ろしい顔で周りを牽制していた。

うん、これじゃあ挨拶なんて来れないね。

その理由などは深く考えず、祝賀会が終わって馬車に乗って緊張が溶けたのか私はそのまま眠ってしまった。


新王誕生はもっと後に持ってきても良かったんですが、今の方がいいかなと早めに王位の譲渡を行ってもらいました。


次も読んでもらえると嬉しいです。

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